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2017.09.26 07:00  SAPIO

森喜朗氏がいまだにキングメーカーとして影響力を及ぼす理由

平成史について語り合う佐藤優氏(左)と片山杜秀氏

 平成時代の総理大臣といえば、史上最低の支持率に苦しんだ森喜朗政権が国民に政治不信を植え付けたことが記憶に残る。「神の国発言」やえひめ丸の事故の際、ゴルフをしていたことなどが批判の対象となった。作家の佐藤優氏と思想史研究家の片山杜秀氏が当時を振り返った。

佐藤:森喜朗というとサメの脳みそ、ノミの心臓というイメージで語られますが、実際は非常に精緻な思考をする人で常に温厚、そしてとてもよく勉強している。

会談でも条約文や事実関係の日付、統計上の数字、固有名詞のカードを作る。基本的にはアドリブですが、大事な部分はカードで確認するから絶対に間違えない。実はロシアのプーチンもこのスタイルとまったく同じ。 我々外交官にとっては、森さんのやり方がベストでした。事実、森内閣では様々な交渉が動いた。

片山:なるほど。そう伺うと、森喜朗はやはり早稲田大学雄弁会出身の政治家という気がしますね。アドリブを重んじるが、細かいところはよく確かめる。学生弁論の基本ですから。事実関係を間違えると野次り倒されるので、慎重さが身につきます。

 しかし、サービス精神も旺盛ですので、舌禍事件も起こしやすい。それが学生弁士根性というやつです。私も雄弁会のライバルの慶應義塾大学弁論部なので、雄弁会の気質は多少知っております。

 すると、森さんの前の総理大臣たちは、外交の場では、森総理とはまた違ったやり方で、会談に臨んでいたわけですね。

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