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青梗菜は気温が下がるぎりぎりの晩秋が一番おいしい

旬の料理『青梗菜と貝柱のさっと煮』

 青梗菜(チンゲンサイ)は中国伝来の野菜で、白菜などと同じ仲間。「たいさい」という和名をもつ。アクの少ない、シャキシャキとした歯ざわりが特徴で、中国料理には欠かせない葉野菜である。アブラナ科なので、春先には菜の花と同じように花芽をつけ、こちらも「青梗菜の菜ばな」として食用になる。

 青梗菜は適応力が強く、全国各地から通年出荷されていて、あまり旬を感じさせないが、春と秋は露地ものがもっとも多く出回り、気温が下がるぎりぎりの晩秋あたりに味が一段とよくなる。

 青梗菜の栄養価で特筆すべきは、β-カロテン。抗発がん作用や免疫賦活作用で知られ、また体内でビタミンAに変化して、健康な髪や視力、粘膜、皮膚の維持作用がある。高血圧に効果のあるカリウムや、骨の健康を守るカルシウム、ビタミンCも豊富だ。

 家庭料理研究家の松田美智子さんは、青梗菜についてこう話す。

「青梗菜はアクが少なく、加熱してもヘタリにくいのでとても扱いやすいお野菜です。ただ葉と茎の強度に差がありますから、ゆでる際は茎を先に入れ、仕上がりの硬さを同じにするようにしてください」(松田さん)

【青梗菜の準備】
 青梗菜は葉が濃緑色で密度が高く、茎が短めのものを選ぶ。葉に厚みがあって株の根元付近がふっくらとしているものは甘みがある。葉の色が薄かったり黄色く変色しているものは避けること。

 葉野菜はすべからず、できるだけ金属に当てないほうがよい。根を切り落として、切り込みを入れ、手で割るようにほぐしてから調理を。ゆでる際は根元から湯に入れる。

■『青梗菜と貝柱のさっと煮』のレシピ
【1】青梗菜3株は【準備】を参照してほぐし、葉と茎に切り分けて、茎は6等分しておく。
【2】土鍋に干し貝柱大さじ1、水1カップを合わせ、さっと煮る。干し貝柱がやわらかくなったら火を止め、粗めにほぐす。
【3】 【2】を再度火にかけ、酒大さじ3、しょうがのみじん切り小さじ0.5、青梗菜の茎を加えてさっと火を通す。ナンプラー大さじ1を加えて味をみて火を切る。
【4】青梗菜の葉を加え、白こしょう少量で味を調える。

撮影/鍋島徳恭

※女性セブン2017年11月2日号

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