国内

都の子ども受動喫煙防止条例 酒やスナック菓子に広がる懸念

わずかな審議のみで条例案は可決された 時事通信フォト

 10月5日、衆院総選挙の公示を間近に控え、日本中が「小池劇場」に目を奪われていた最中、都議会では「子どもを受動喫煙から守る条例」が可決、成立した。十分な議論が尽くされたとはとてもいい難いが、家庭など私的な空間にまで踏み込む規制は、今後どんな影響を生むのか。ジャーナリストの入江一氏が解説する。

 * * *
 今回は十分な議論を尽くさず、都議選の勢いそのままに「数の論理」で押し切ってしまった。そして、都ではこれを足がかりに、飲食店などを原則禁煙とする「受動喫煙防止条例案」の提出も進めようとしている。

 その柱は30平方メートル以下のバーやスナックなどを除き、飲食店や宿泊施設などは原則屋内禁煙(喫煙専用室は設置可)とするもので、国(厚生労働省)が今年3月に示した受動喫煙防止法案(健康増進法改正案)とほぼ同じ内容だ。ただ国政では自民党との調整がつかず、先の通常国会で提出が見送られたことから、「国ができないなら都が先行する」と小池百合子都知事の肝煎りで進められている政策である。

 しかし、すでに各飲食店の自主的な取り組みで分煙が進んでいる中で、新たに屋内禁煙の条例を制定することには疑問の声が上がっている。こでもまた、数で押し切るようなら、本来求められていたものとはかけ離れた「過剰な規制」が広まることが懸念される。

 話を「家庭内」の規制に戻そう。今後は各自治体が東京都に続けとばかりに独自の条例を次々と打ち出すような広がりも想定される。全国各地で「家庭内禁煙」の条例化を検討する自治体が増えても不思議ではない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン