「鉛筆画」にすることによって迫力のある絵になった
色々なものが崩れおちるシーンを描いたとき、そこにある『おちる』っていう文字からどうおちるのかとか、人間としておちるのかとか色々なことを一瞬にして思い起こさせられた。その時から、『この言葉は絵として生きるけど、これは生きてこないから捨てよう』という風に、取捨選択するようになった。2話目以降は、デザイナーさんが文字を鉛筆で書いたようなオリジナルの書体にして配置してくれている。名実ともに文字が絵になっているんです」
言葉のひとつひとつも「絵」として描き、少ないページに強烈なメッセージを込めた。全てのコマが若い世代の胸に鋭く刺さる、作家・鳥飼茜の新境地がここにある。