そこには患者側のメリットもありそうだ。

「複数主治医制では、図らずも患者が別の主治医からセカンドオピニオンを自動的に得ることになります。複数の医師がカルテなどを共有して今後の診察・治療方針を相互検証することによって、診断や治療ミスを防げるという利点があります。2人目、3人目の主治医が初めの医師と違う治療法などを提案してきた場合は、きちんと初めの主治医にフィードバックすることも必要です」(同前)

 ただし、主治医間で連携が取れていなければ意味がない。診察の際に同じことを繰り返し聞かれていないか注意するなど、患者の情報が共有されているか冷静に見極めたい。患者側も意識を変える必要があるということだ。

 もはや「行きつけの病院」や「あうんの呼吸で伝わる主治医」を持てると期待するのは難しくなる。

※週刊ポスト2018年5月25日号

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