近年、庭先やベランダなどで家庭菜園を始める人が増えている。しかし、大切に育てていたトマトやきゅうりが害虫にやられてがっかりすることも。悩みが発生しやすいのが、梅雨から夏にかけての、ちょうど今頃「病害虫」対策としてどのような対応をすればいいのか?
これまでなかなか根本的な対策を知ることができなかったが、アブラムシと根切り虫の対策について専門家に聞いてみた。葉陰にびっしり群がるアブラムシは繁殖力がすさまじい。園芸家の深町貴子さんはアブラムシの恐ろしさをこう語る。
「アブラムシは集団で維管束に口針を刺して師管液を吸うので、植物を弱らせ、植物の吸われた傷口から菌が入って、病気の原因にもなります」
その撃退に有効なのが、アルミホイルを敷き詰める方法。アブラムシが葉陰にいるのは、明るい場所が苦手だから。アルミホイルの乱反射で葉陰を明るく照らし、アブラムシの居心地を悪くさせようという、習性を逆手に取った作戦だ。アルミホイルが風で飛ばないよう、石やピンで押さえて。
「そのほか、牛乳を水で薄めたスプレーを虫に掛けて、呼吸するための気門を塞ぎ、窒息させる手もあります」(深町さん)
根気よく試してみてほしい。また、ある日突然、元気だった苗の根元近くの茎がスパッと切られていたら、犯人は根切り虫だ。カブラヤガなど夜蛾の幼虫の総称で、昼は土中に隠れ、夜に這い出して茎にガブリとかじりつく習性がある。
このほか、地中に産み付けられたコガネムシなど甲虫類の幼虫が、根っこを食べ尽くしてしまうこともある。
根切り虫の対策として、茎や根っこをストローでガードする作戦が。ローズマリーのにおいを嫌うので、ひと枝ストローに挟んでおくと、より効果的だ。
※女性セブン2018年7月12日号