国際情報

中国の金持ちが「一人87万円」の食事、そのメニューとは

一人87万円のメニューとは(イメージ写真:アフロ)

 中国の金持ちがまさに桁違いであることは広く知られているが、ここまでのエピソードとなるとそうは多くないだろう。現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 今年9月末、1 枚の流出写真がネットに出回り、現地の人々を大いに騒がせるという騒動があった。その写真とは、レースのテーブルクロスの上で取られた縦に細長いレシートである。撮影者の影まで映り込む生々しい画像で、流出者の意図もうかがわせた。

 レシートの下には合計金額として41万8245元(約694万円)と数字が印字されているのだが、その数字を手書きのペンでちょうど40万元(約664万円)と修正してあるのも生臭い。

 つまり、あまりに豪華に消費をしてくれたお客さんに対して「端数はけっこうです」との心づかいをした痕なのである。

 では、いったい何に700万円近くも使ったのかといえば、それはたった一度の食事だというから驚きである。結婚式や大人数でのパーティーではない。レシートにある人数のところには「8人」の文字も刻まれている。一人当たり約87万円の食事となれば、話題にならないはずはない。

 それにしても気になるのは「よく、このご時世に」という点と、「いったい何を食べれば……」という疑問である。前者については、いま関係者に対する取り調べが始まったばかりなので詳細は不明だ。本稿では食事の中身についてのみ触れておくことにする。

 まず、金額の大きさで目につくのはアワビだが、アワビより高額なのが「ワニのしっぽのスープ」である。1万6800元(約27万8000円)。それ以外に高額な料理はほとんどが「野生」モノだ。野生の大黄魚(フウセイ)が1万6920元(約28万円)。野生の大螺(ツブ)が1万3588元(約22万5000円)という具合だ。

 それにしても習近平の下で贅沢に対する厳しい風が吹くなかでも、大胆な傾向は変わらないことに驚かされる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン