配色で相手投手のデータをインプットするのは、いかにも感覚派の松田らしいやり方だ。そんな松田は、「年間140試合以上あるリーグ戦だからこそ、データに意味がある」と考える。
「試行回数が多くなれば、やはり傾向が出てくると思います。一発勝負ではなく、特に長丁場のシーズンでは重要ですね。たとえば、今シーズン、僕はホームランを32本打ったんですけど、打ったボールは、球種に関係なく、ストライクゾーンを9分割した時の一つの枠に収まるんです。データがすべて正しいとか、絶対に当たるとも思っていませんが、傾向として僕はデータを信用しています」(松田)
撮影■藤岡雅樹 取材・文■田中周治
※週刊ポスト2018年12月7日号