ライフ

薬の「のみ合わせNG」 コレストロール薬&トクホ飲料の懸念

骨粗しょう症の薬と牛乳やチーズなどカルシウムとの組み合わせに注意(写真/PIXTA)

 日本には「NGな食べ合わせ」の言い伝えが多数存在する。うなぎ&梅干しや、天ぷら&スイカなどが有名なところだろう。だが、科学的にこれらが本当に体に不調をもたらすというわけでは必ずしもない。しかしながら、最新研究でわかった薬との「NG食べ合わせ」、「NGのみ合わせ」は存在するのだという。

◆コレステロール薬×トクホ飲料

 高脂血症の患者が、血液中のコレステロール値を低くするために服用する『スタチン』。これをトクホ飲料と一緒にのむのは危険だと『薬が毒に変わる危ない食べ合わせ』の著者で医師の柳川明さんは指摘する。

「トクホ飲料にもコレステロール値を下げる成分が多く含まれており、スタチンと併用すると急激に数値を下げてしまう可能性があります」

◆骨粗しょう症の薬×牛乳

 加齢とともに骨が弱くなり、骨折などをしやすくなる骨粗しょう症は、特に女性にリスクが高い病気の1つだ。骨粗しょう症の薬とカルシウムの多い牛乳を一緒にのめば効果が倍増しそうだが、実は逆。

「骨粗しょう症の治療に使われる薬は、牛乳と相性の悪いものが多い。例えば『ビスフォスフォネート製剤』とよばれる薬は、服用後30分以内にカルシウム分の多いものを食べたり飲んだりすると、薬の成分とカルシウムがくっついて分子量が増えすぎてしまい、薬が体に吸収されにくくなるのです」(柳川さん)

 効果が見込めないのはまだしも、副作用が生じる可能性のある薬も存在する。

「『活性型ビタミンD3製剤』はさらに注意が必要です。牛乳と一緒にのむと血液中のカルシウムが増えすぎて、高カルシウム血症になる危険性がある。その結果、疲れやすくなる、食欲が低下するなどの症状に加えて、不整脈が起きる、動脈硬化のリスクが高まるといった副作用も懸念されます」(柳川さん)

 いずれにせよ、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどを食べたり飲んだりするのは、1時間以上間隔をあけるようにするのが賢明だ。

※女性セブン2019年2月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン