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2019.02.22 07:00 週刊ポスト
平成の事件簿 BSE問題で吉野家とすき家の明暗が分かれた日

休止の前日、最後の一杯を食べようと各店で行列ができた(共同通信社)
まもなく終わる「平成」の事件史を語る上で欠かすことができないのは、1995(平成7)年の「地下鉄サリン事件」だろう。死者13名、負傷者約6300名を出したオウム真理教による無差別テロ事件は、国内のみならず、海外にも大きな衝撃を与えた。
そして少年法改正の呼び水となった1997(平成9)年の「神戸連続児童殺傷事件」や、いまだ解決をみない「世田谷一家殺害事件」(2000年、平成12年)などの凄惨な事件が耳目を集めた一方、「雪印牛肉偽装事件」(2001年、平成13年)や過酷な労働を強いるブラック問題など、企業による犯罪も話題となった。
一方、2000年代初頭より発生したBSE(牛海綿状脳症)問題は、クロイツフェルト・ヤコブ病との関連性があるため、全世界で大きな社会問題となった。2003年に米国でBSE疑いの牛が発見されたことを受け、日本は米国産牛肉の輸入停止を決定。小売店や外食産業に大きな影響を与えた。フードジャーナリスト・はんつ遠藤氏が語る。
「BSE問題で米国産牛肉の輸入禁止が決まると、吉野家は米国産牛肉にこだわり牛丼販売を中止。牛丼販売の最終日、私はニュース番組でお店から生中継をしていましたが、数時間待ちのすごい行列でした。最後の牛丼を前に感極まって涙し、食べられない男性もいたほど。
販売中止後には、唯一国産牛で提供を続ける築地1号店に客が殺到しました。吉野家とすき家の明暗が分かれたのは、まさにこの時。豚丼に切り替えた吉野家は売り上げが落ち、オーストラリア産牛肉に変え、牛丼提供を続けたすき家に客が流れていきました」
◆「事件&騒動」で振り返る平成
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