種類豊富なつまみは、主人・森田さん工夫を凝らした手作りだ
名物角打ち女子というか角打ちアイドルというか、この店が開いている日は必ず顔を出す女性がいる。この日も例外ではなく、彼女が顔を見せると、あちこちから「〇〇ちゃん、今日も元気だね」「大久保酒店の社員が来たよー。まずここで飲みなよ」などと声がかかり、それまで以上にほっとした雰囲気が店全体に漂う。
「小さな月めくりのカレンダーみたいな通い帳を持っていて、ここに来た日は森田さんにハンコを押してもらうの。通って1年半になるので、これ2冊目の通い帳なんですよ。ほんと、休んだ記憶はないなあ。安心して飲めるし楽しい時間を過ごすには最高のお店ですもの」(40代、OL)
仕事の流れのままやって来る人、人脈構築をここでする人、誕生日・還暦・定年等のお祝いの宴をささやかに楽しむ人…、いろいろな場面でいろいろな人々がうれしそうに飲んでいるのは、焼酎ハイボールだった。
「はっきり言って嫌いな酒はありません。そんな私ですが、辛口でしかもやさしい口当たりで、その場の雰囲気を壊さない焼酎ハイボールは好きな酒ランキングの上位に入ると言い切れます。この先、新元号になっても飲み続けますよ」(30代、IT系)
P箱を積んだ角打ち用長テーブルなどを5列に増やして、2年前に店内のレイアウトを少しばかり変えたという。
「これで、酒はもちろん、けっこう力を入れている料理の方も、ゆっくりと味わってもらえるようになったと思います」(森田さん)