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大友康平が明かす母校・川越工業の野球部ユニフォーム秘話

川越工業OBの大友康平

 春の選抜高校野球で熱戦が繰り広げられているが、アーティストの大友康平が、母校・川越工業(埼玉)の野球部がベスト4に進出した1973年夏の思い出を振り返る。

 * * *
 俺が入学する前の川越工業(埼玉)のユニフォームは、鮮やかなクリーム地に、左胸に「K」の一文字があるだけのデザインでカッコ良かった。1969年夏の甲子園初出場時も、そのユニフォームで戦っています。

 ところが、俺の同級生が秋季大会で格下の無名校に負け、“鬼の玉太郎”と呼ばれていた当時の斎藤玉太郎監督が激怒して、アルファベットで2段表記する現在のデザインに変更したんです。ちなみに、斎藤監督は建築科の教師で、授業では常に笑顔の“仏の玉太郎”と呼ばれていました(笑)。

 デザイン変更で意識改革もできたのか、1973年夏は、埼玉大会で絶対王者だった熊谷商業を決勝で破り、甲子園出場を決めるんです。俺もアルプスから応援した聖地では、ベスト4に進出。埼玉の田舎の球児が、勝ち抜く度にたくましく成長する姿がとても眩しかった。

 近年、プロはズボンの裾が足首まであるスタイルが主流ですが、高校野球は膝下まででしっかりストッキングを出している。その姿が実に清々しくて大好きです。

 すべての高校球児たちに「悔いなく、全力で頑張れ!」と、いつも心から声援を送っています。

●おおとも・こうへい/ロックバンド「HOUND DOG」のボーカル。幼少と大学時代を過ごした宮城と、高校のあった埼玉の代表校に注目する。ライブ「Let the good times roll」が豊洲PIT(東京、4月6・7日)と森ノ宮ピロティホール(大阪、4月13・14日)で開催される。

◆取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)

※週刊ポスト2019年4月5日号

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