国際情報

中国系TVの米支局長らが帰国、ファーウェイの二の舞警戒か

ファーウェイ騒動の余波か

 中国系のケーブルテレビ局「中国環球電視網(中国グローバルテレビジョンネットワーク、CGTN)」のアメリカ支社長ら幹部職員10数人がニューヨークに赴任して1カ月余りで、突然帰国していたことが明らかになった。

 トランプ米政権が最近、米国に進出している中国法人や中国人留学生らに対して、米国内の機密情報を窃取していることに警戒を強め、内偵捜査を行っていることが背景にあるとみられる。米紙「ニューヨーク・タイムズ」(中国語電子版)が報じた。

 発端は今年2月に米国での法人登録を行ったCGTN米国支社に対して、米司法省が年間予算や支出などの詳しい情報開示を求めるとともに、「同社と中国当局との関係を詳細に説明するように」と要求したことだ。

 これについて、同社は「わが社は中国政府の指示も受けておらず、編集の独立性を有し、運営は他の報道機関と同じだ」などと返答したという。

 しかし、米司法省によると、CGTN米国支社は資金の使途を公開。昨年12月から今年1月まで、CGTV米国支社のすべての資金は中国国営中央テレビ局(CCTV)から支出されており、この2カ月の支出総額は799万3000ドル(約8億9039万円)だったという。このうちの約72%が雇用に関連した支出になっている。

 CCTVは中国政府の強い影響下にあることは分かっており、その報道内容もほとんどが中国政府の強い意向を受けて制作されているのは、よく知られた事実だ。CCTVは中国国営新華社通信や党機関紙「人民日報」同様、「党の喉(のど)」と呼ばれるほどで、政府の報道管制下にある。このため、そのCCTVの傘下にあるCGTN米国支社の報道内容が中国政府の影響を受けないということは考えにくい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
野球人・江夏豊が球界に伝えておくべきことを語り尽くす(撮影/太田真三)
【江夏豊インタビュー】若い才能のある選手のメジャー移籍は「大いに結構」「頑張ってこいよと後押ししたい」 もし大谷翔平と対戦するなら“こう抑える”
週刊ポスト
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
11月下旬に札幌ススキノにあるガールズバーで火災が発生(右はInstagramより)
【ススキノ・ガルバ爆発】「男は復縁の望みをまだ持っていた」火をつけた男は交際相手A子さんを巻き込んで死のうと…2匹の犬を失って凶行に
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン
自宅で
《来年は全国まわるからすごく楽しみ》急逝・中山美穂さんが“最期のコンサート”でファンと歌った「ラストソング」
NEWSポストセブン
「働き方」への思いについて語った渡邊渚アナ
「局アナ時代は“労働は罰”」「パリ五輪会場で出会った外国人への憧れ」元フジテレビ渡邊渚アナが語る「日本の働き方」への思い
NEWSポストセブン