東京から近い海のリゾートといえば「湘南」を思い浮かべる人は多いだろう。東京への通勤圏でありベッドタウンとしてのイメージも強く、純粋なリゾートと呼ぶには違和感もあるが、観光エリアとしてのポテンシャルは高く、休日ともなれば多くの観光客が押し寄せる。この10連休のゴールデンウィークも多くの人々で賑わうだろう。
そもそも湘南とはどこを指すのか。鎌倉や葉山、江ノ島などはまさに湘南のイメージであるが、少なくとも相模湾に面していることは前提条件と言えそうだ。
神奈川県が推進する「かながわシープロジェクト」では、湘南の範囲を「湯河原から三浦までの相模湾沿岸」としているが、車のナンバーとして人気の“湘南”には三浦半島の地域は含まれない(そもそも鎌倉も横浜ナンバー)。西部の平塚や大磯は「西湘」と呼ばれるなど人気の地名だけに、「どこからどこまでが湘南か?」については以前より話題になる論争である。
ここでは東は葉山から西は大磯を湘南として捉えるが、観光地としてみた場合、いずれにしても東京から気軽に遊びに行ける完全な日帰り圏である。
小田原は人気温泉地・箱根の玄関口で、湯河原まで行くと温泉旅館が数多ありと、いずれも宿泊をイメージする。さらに進んで熱海は多くのホテル・旅館が林立するし、伊豆半島になるとリゾートホテルも増え、より一層、宿泊施設は充実する。
他方、湘南までのエリアはホテルステイとしてはイメージしにくい人もいるだろうが、そのような湘南でも海岸線に面して魅力的なホテルを散見することができる。