これまでも、改元日程を朝日が報じると“朝日嫌い”の安倍首相が逆の方針を出すということがあったが、いずれにしても朝日の取材不足だったことは間違いない。政治ジャーナリスト・角谷浩一氏が指摘する。
「そもそも国がハンセン病元患者に補償するのは当然の責務で、控訴断念も英断というほどのことではない。選挙に影響するような話ではなかったのに、朝日の誤報が大きく取り上げられたことで有権者に“控訴方針を安倍首相が政治決断で覆した”と英断の印象を与えてしまった」
“安倍嫌い”の朝日にすれば、誤報で赤っ恥をかいた上に、首相に塩を送る結果になった。
※週刊ポスト2019年8月2日号