スコットランドに負けても「7点差以内の負け」「4トライ以上」でBP2点を追加すれば、勝ち点16となり、スコットランドを勝ち点で上回り、直接対決で勝っているアイルランドよりも上位となり1位通過。BP1点を獲得しての負けの場合は、スコットランドにBPを与えなければ2位通過。それ以外は予選敗退となる。
日本がグループリーグを1位で通過することは十分ありえる。筆者は今年6月のチケット購入に申し込んで、前述した4試合をスタジアムで観戦することができた。実はもう一試合、チケットが残っている。──今月20日の東京スタジアムでの準々決勝である。この試合はプールAの1位とプールBの2位が対戦する。
実は筆者の本命は、この前日に行われるプールAの2位対プールBの1位の試合チケットだった。だが、チケット予約サイトでは早々に売り切れていた。多くの人が日本の「プール2位」を予想してこの日のチケットを買ったからだろう。「パソコンの前でせっかく6時間も待ったんだし、何かが起こって日本が1位通過するかも」と購入したのだった。
9月28日、プール第2戦で日本がアイルランドに勝った瞬間に、どうしても見たかった日本戦の観戦が現実味を帯びてきたわけだ。筆者と同じく、19日のチケットが取れずに泣く泣く20日のチケットを購入したファンは多かったのではないか。日本が1位になった場合、気になる対戦相手プールBの2位は、そう、あの南アフリカだ。
ただ、この状況をさらにカオスなものにしているのが台風だ。試合開催がどうなるか気がかりだが、スコットランド戦が行われるなら細かいことは気にせず、日本は勝ち切ってグループリーグを1位で突破したい。
リーチ・マイケル主将からは、サモア戦のあとスコットランド戦の展望を聞かれて、「ボコりたい。やっちゃいます」と普段から言葉を選ぶ冷静なリーダーにしては過激な発言が飛び出した。前回大会の雪辱を晴らす時は来た。ベスト8という新しい景色を見せてくれ、ジャパン!
●取材・文/岸川貴文(フリーライター)