百貨店やレストランが売り出すおせちが人気を集める中、東京・西麻布の『リストランテアルポルト』の片岡護さんが作るイタリアンおせちもリピーター続出で、毎年11月には完売する勢い。そんな名店の味を、今回特別に教えてもらいました。
「ぼくが毎年作る鶏肉のロールローストは、もともとは保存食。塩、こしょうをしっかり利かせて焼いているから、冷蔵や冷凍保存で数日おいしく食べられる。だから多めに作って、忙しい年末年始を乗り切るのにぴったりのごちそうです。薄切りにしてバルサミコ酢や辛子じょうゆで食べても最高にうまいし、オレンジソースを添えれば一気にクリスマスの装いにも。
アレンジも自由自在で、刻んでパスタやサラダの具材にしたり、余ったなますと和えたりしてもいいね。さらに今回閃いたのがおもちに挟んでもおいしいってこと! 多めに2本作って、クリスマスからお正月まで、ぜひ味わってほしいですね」
◆鶏肉のロールロースト
<材料>(作りやすい分量)
鶏もも肉 300g、にんじん・セロリ 各15g、セージ 1枚、塩・こしょう 各適量、オリーブオイル 大さじ1、バルサミコ酢 適量
<作り方>
【1】にんじんとセロリは細切りにして、軽く下ゆでする。
【2】鶏もも肉は皮を下にして開き、厚い所は切って薄い所にのせ、表面を均一に整える。(1)を中央にのせ、刻んだセージを散らし、塩・こしょうを振る。
【3】具が中心に来るように鶏肉を巻き、鶏肉の皮側にも塩・こしょうを振る。
【4】【3】をクッキングシートでしっかり包み、両端をねじってタコ糸で結ぶ。さらに下写真のようにタコ糸を2か所に巻いて結ぶ。
【5】フライパンにオリーブオイルと【4】を入れて強火で熱し、フライパンが温まったらふたをして、時々返しながら弱火で15~20分焼く。
【6】1.5cmの厚さに切って器に盛り、バルサミコ酢をかける。残った鶏肉はラップで包み、冷蔵室で4~5日間、冷凍室で約1か月間保存できる。
それでは、鶏肉のロールローストのアレンジレシピを紹介しよう。
◆アレンジ1:鶏肉ロールのオレンジソース添え
鶏肉ロールの作り方は同様で、追加でオレンジソースを作る。鶏肉ロールを焼いたフライパンの油を切り、白ワイン大さじ 3と3分の1、オレンジリキュール 大さじ2を加えてゆっくり煮詰める。オレンジ果汁1個分、オレンジの皮の千切り 4分の1個分を加えてさらに煮詰め、バター15g、レモン汁大さじ1と3分の1、塩・こしょう 各適量で味を調える。お店では裏ごしをして仕上げるが、そのままでもOK。
◆アレンジ2:チキン&トマトのもちサンド
<作り方>
【1】角もち4個は横半分の厚さに切り、トースターで3~5分焼く。
【2】下のもちに薄切りにした鶏肉ロール4枚と薄切りにしたトマト4枚を1枚ずつのせ、塩・こしょう各少量を振り、上のもちで挟む。ベビーリーフ適量をのせ、オリーブオイル 適量をかける。