いや、フェミニズムの大切さについて真面目に冷静に考えている大半のフェミニストのみなさんは、きっと前々から眉をひそめてますよね。「あの人たちも悪気はないから」と広い心で、エキセントリックで無駄に過激な発言を大目に見ているとしたら、それはやさし過ぎます。「いちおう仲間だし」と思っているとしたら、その認識ははなはだ疑問です。「日本が好きな人」といわゆる「ネトウヨ」は、仲間でも何でもありません。
「一部の困った人たちのせいで、同じ考えを持つ大多数のちゃんとした人たちが迷惑をこうむる」という図式は、フェミニズム以外にもたくさんあります。そして、うっかりすると、誰もが「ダークサイド」に堕ちてしまいかねません。フェミニズムにおける「悪いフェミ」の振る舞いを参考にしつつ、ダークサイドに堕ちた人の特徴を考えてみましょう。
【「フェミニズム」の足を引っ張る「悪いフェミ」の特徴】
・議論を重ねていくより、正義の棍棒を振り回す快感に酔いしれるほうが大事
・とにかく「男が悪い」「男は敵」が大前提で、被害者意識の熟成に余念がない
・言葉尻をとらえては相手を全否定して、味方になる可能性がある人も遠ざける
・フェミ的に都合が悪い出来事や状況はスルーする。もしくはハナから見えない
・「ミソジニー」「マンスプレイニング」「男根主義」など難しげな言葉を使ってレッテルを貼ることで、賢そうな顔をしたり優位に立とうとしたりする
こうした困ったタイプは、どの界隈にも棲息しています。「正しい主張」をしているつもりの方は、ぜひ一度、胸に手を当てて自分を見つめ直してみてください。
「悪いフェミ」が張り切れば張り切るほど、「フェミニズムは怖い」「フェミニズムは面倒臭そう」というイメージが広まってしまいます。でも、当人たちはそのことに気づくほどお利口ではないし、それぞれ何らかの理由があって攻撃したりマウンティングしたりする衝動を抑えるのが難しいのでしょう。気の毒と言えば気の毒です。
せっかくのフェミニズムの広がりに水を差されないように、ちゃんとしたフェミニストのみなさんにおかれましては、こうした「悪いフェミ」の方々を諫めたり、あるいは冷たく無視したりしていただけたらと存じます。そしてご自分も、何かの拍子にダークサイドに堕ちないように、くれぐれもお気を付けください。どうやら、そっちの水はだいぶ甘いみたいで、ちょっと油断するとすぐ堕ちてしまうようです。
男女で対立して、ギスギスした世の中になってしまったら元も子もありません。来るべき2020年が女性にとっても男性にとっても、いい一年でありますように。