過去の遺物をネタに「こんなことも知らないのか」的な扱いを受けるなんて、若い世代にとってはさぞうっとうしいでしょう。しかし、この程度のことが白眼視される余裕も隙もない世の中なんて、お互いに生きづらいだけ。そして、この程度のことを苦笑いで流せないなんて、先が思いやられます。おっさん世代が缶切りでドヤ顔するのは、世のため人のため。いつかカン謝されることを信じて、果敢に挑みましょう。
缶ジュースも、昔は小さな金具で穴をふたつ開けていました。1970年頃からタブで開けるタイプが広まり始めます。最初は、タブが缶から離れる「プルタブ式」でした。しかし、危険性や環境への悪影響が問題になって、1980年代以降はタブが離れない「ステイオンタブ式」が普及します。こっちも、懐かしがったり昔話を披露したりして楽しみましょう。
ほかにも「マルシンハンバーグ(1962年発売)は、以前は紙のパッケージで背面は密閉されていなかったけど、2000年からビニールの完全密封タイプになった」「ココナッツサブレ(1965年発売)は、4年前に小分け包装になって、今はあの引き出しみたいな容器ではない」といったネタを押さえておくと、ここぞという場面で繰り出せます。
しばらくは、あちこちで「ノザキのコンビーフ」の「枕缶」の話題が飛び出すでしょう。そんな時には、缶詰や缶ジュースやマルシンハンバーグのネタをからめて、大人の教養や貫録を見せつけたいところ。ピロートークにもピッタリですね。枕缶だけに。