問診を巡る興味深いデータも存在する。
「150組の問診の様子を分析したという海外の調査研究があるのですが、身なりのきちんとしていない患者さんに対して、医師は“質問の機会を与えない”という傾向があることが判明したのです。
つまり、患者の症状の訴えに耳を貸さず、“私の言う通りにしていればいい”という姿勢で診断を下す傾向が出るということ。着飾るような必要はないが、最低限、身ぎれいにしておくことがそうしたリスクを避けることにつながります」
人間同士のやり取りになるからこそ、“医師が自分の話をどう聞き、自分の姿をどう見ているか”という視点も持つことも重要だ。
※週刊ポスト2020年1月31日号