ライフ

マークシート問題 当てずっぽうで「正解率」を上げる攻略法

回答の選択肢も増えて難易度が高まっているマークシート問題

回答の選択肢も増えて難易度が高まっているマークシート問題

 受験シーズンも佳境に入った。入学試験ではマークシート式を含めた「選択式」の問題も数多く出題されているが、当てずっぽうの“山勘”では正解できないほど難易度の高い設問形式もある。果たして、選択問題で正解率を上げる攻略法はあるのか──。ニッセイ基礎研究所・主席研究員の篠原拓也氏がアドバイスする。

 * * *
 中学・高校・大学の入学試験はもちろん、学校での中間・期末試験、会社の入社試験、そのほか多くの資格試験……と、各種試験ではよく選択式の問題が出題される。

 受験者には、問題に対する複数の選択肢が与えられていて、その中から回答を選ぶ。選択式の問題は、回答が正解か不正解かがはっきりするため、記述式よりも採点が正確で、簡単だ。さらにマークシート方式にすれば、機械で採点することもできて、作業の時間と労力を削減できる。

 選択式の問題の場合、受験者は答えがわからなくても、当てずっぽうで答えることができる。それでは、当てずっぽうの回答が正解となる確率はどれくらいあるのだろうか。少し考えてみたい。

 まず、具体的な問題を設定しよう。理科の星座の問題を取り上げてみる。

【問題1】つぎの(a)~(c)のうち、春の星座はどれですか。1つ答えなさい。
(a)しし座 (b)オリオン座 (c)ペガスス座

 これは、典型的な三者択一の問題だ。正解は(a)のしし座。当てずっぽうでも、3分の1、つまり33%の確率で正解できる。では、次の問題。

【問題2】つぎの(a)~(c)は、四季の星座から1つずつ取り出したものです。春、夏、秋の星座はそれぞれどれか、1つずつ答えなさい。
(a)わし座 (b)おとめ座 (c)カシオペア座

 この問題は、選択肢の3つの星座を春、夏、秋に対応させるものだ。正解は、春が(b)のおとめ座、夏が(a)のわし座、秋が(c)のカシオペア座となる。回答の種類は、3の階乗で6通りあり、当てずっぽうの場合、17%の確率で正解することになる。これは、サイコロを振って「1」の目が出る確率と同じだ。それでは、次の問題はどうか。

【問題3】つぎの(a)~(c)は、四季の星座から取り出したものです。このうち春の星座はどれか、すべて答えなさい。
(a)こと座 (b)おおぐま座 (c)うしかい座

 この問題は、(a)~(c)の各選択肢が春の星座かどうかを問うもので、正確な知識が求められる。(b)のおおぐま座と、(c)のうしかい座が春の星座で、この2つを選んだ回答が正解となる。

 それぞれの選択肢ごとに春の星座か否かが考えられるため、回答の種類は2の3乗で、8通り。ただし、「(a)~(c)の選択肢のいずれも春の星座ではない」という回答が正解となることは、よほどのイジワル問題でもない限り、考えにくい。そこで実際には7通りと考えてよいだろう。当てずっぽうの場合、14%の確率で正解することになる。

 このように、選択肢が3つの場合でも、出題の方法によって、問題の難易度は変わってくる。そして、当てずっぽうで正解する確率も変わってくる。

関連記事

トピックス

二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
M-1での復帰は見送りとなった松本(時事通信フォト)
《松本人志が出演見送りのM-1》今年の審査員は“中堅芸人”大量増へ 初選出された「注目の2人」
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン