たとえば、さまぁ~ずの三村マサカズや千鳥のノブのツッコミは非常にシンプルでわかりやすいので、そのフレーズをマネしたくなる人も多い。マネされやすいツッコミというのも注目される要素のひとつだ。そうしたオリジナリティをいかに自分で考え出せるかが、芸人たちの生き残りのカギとなる。Bさんが続ける。
「ツッコミを重視するようになって、様々なパターンのツッコミを試しているのですが、何か試すとそのツッコミが誰かに似ていると言われることがよくあります。自己流のツッコミを見つけるのは本当に難しいですね。あと、何かの番組に呼ばれたとしても番組の一番のツッコミはMCなので、僕らツッコミは立ち位置に困ります。」
この「ツッコミ革命」の流れは当面、続くように思われる。その一方で、ボケの方には相対的に目立たなくなるという悩みが生まれ、ツッコミの方には独自のパターンをいかに生み出すかという苦労が出てくる。こうした芸人たちの試行錯誤の末に、どんなネタが生まれ、どんなスターが生まれるか──。
■文/矢口渡(芸人ライター)