「野球をやるのは高校3年間だけで、卒業後は家業の水産加工業を継ぐという約束で水産高校でなく銚子商を受験した。個人経営の小さな工場で、4人姉弟で男ひとりである私が継ぐしかなかったけど、作新学院戦の勝利で思いがけずプロに行くことになり、結局、家業は廃業。作新学院戦は私の家族の人生も変えた凄い試合だったと思う」
1986年に現役を引退し、現在は郷里の千葉で保険代理業を営む。
「地元で名前が知られていて商売がやりやすいですね。作新学院戦や甲子園の優勝がなかったら家業を継いで、地道にコツコツ働いていたはずです」
【土屋正勝:千葉の名門・銚子商のエースとして1973年春から4季連続で甲子園に出場。1学年下には篠塚和典がいた】
※週刊ポスト2020年6月12・19日号