芸能

田中みな実 33歳の「ぶりっこキャラ」がなぜ好かれるのか

大ヒットしたファースト写真集の購入者には女性も多い(時事通信フォト)

“女に嫌われる女”はもう卒業。フリーアナウンサー・田中みな実は、いまやすっかり“女が憧れる女”のアイコンとなった。

 日本最大級の化粧品の口コミサイト『@cosme(アットコスメ)』を運営する株式会社アイスタイルは、2020年上半期のビューティ業界をにぎわせたキーワードのひとつとして、「田中みな実買い」を選出した。田中みな実にあこがれる女性たちが彼女の愛用するコスメやファッションを真似して購入することを指した言葉で、なんと同社によると、「田中みな実」というワードの口コミ欄での出現数は、2020年1月~4月の時点で2019年の出現総数を上回っているという。

 昨年12月に発売されたファースト写真集『Sincerely yours… (シンシアリー・ユアーズ)』(宝島社)は、累計発行部数70万部を突破した。注目したいのは、各通販サイトなどで、同性らしきファンから「女性が見てもうっとり」「あこがれる」といった感想が多々寄せられていることだ。田中の再ブレークを支えるのが女性たちであることに間違いはないだろう。

 しかし、田中といえば、もともと“みんなのみな実”というぶりっこキャラで注目を集めた存在だ。『週刊女性』(主婦と生活社)の恒例企画「嫌いな女ランキング」でも毎回のように上位ランクインしていたはずが、いつのまに同性の支持を獲得するようになったのか――。

『女がそんなことで喜ぶと思うなよ』(集英社)などの著書があり、“女性の生き方”をテーマのひとつとする社会学者で作家の鈴木涼美氏は、ぶりっこが女性から嫌われる理由をこのように説明する。

「女から見て、あからさまに男性に対して自覚的にモテやウケを狙っていることがわかる女性が嫌われる傾向にあるのは確かです。しかし、その嫌悪感とは、女性から見ればぶりっことわかる一方で、男性には作為がバレていない場合に、『男を騙している』『男はあの子のぶりっこに気付いていない』といった苛立ちとして表れるのだと思います」

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