ここでは「自分の非を認めない」という首相の傾向が現われているが、会見では緊急事態宣言の延長で不満を高める国民に、できもしない約束を並べた。
「我が国で開発されたアビガンについても、既に3000例近い投与が行なわれ、臨床試験が着実に進んでいます。こうしたデータも踏まえながら、有効性が確認されれば、今月中の承認を目指したいと考えています」
アビガンは現在も承認のめどが立っておらず、6月末までだった治験が延長される見通しだ。
「子供たちが家庭学習を行なえるように、1人1台のIT端末の実現に向けまして、当初の4年(計画)を1年間で実現、実施できるように予算を確保しました」
これも自治体側の体制が整っていないため予算をつけても年内配布は無理だとわかっていた。
「9月入学も有力な選択肢の1つ、前広に検討していきたい」(5月14日会見)
その後、見送りが決まる。何かやっていると示すために、できないことを“言ってみただけ”ではないか。
※週刊ポスト2020年6月26日号