例えば、白血病などの治療薬「キムリア」は超高額で知られ、アメリカでは1患者あたり約6270万円。一方、日本では、薬価史上最高額(当時)となる3349万3407円に設定された。
ただし、レムデシビルについてはギリアド社が「各国との個別交渉を省き、迅速に薬を供給するため、一律の価格を設定した」と発表している。日本にも「25万円」の価格で入ってくることになるのかを厚労省に問うと「無償提供が終了した後に薬価を定めるので、現時点ではわからない」とするのみ。
新型コロナが指定感染症である限り、患者の自己負担はゼロだが、公的医療保険の財政は圧迫される。
それが将来の健康保険料引き上げなど、国民の負担増につながる可能性もある。日本での薬価はどうなるのか、注視しなくてはならない。
※週刊ポスト2020年7月24日号