芸能

日本人K-POPアイドルが語るK-POPの魅力は「グローバル性」

20才の時に韓国に渡り、今ではJBJ95で「KENTA」として活躍する高田健太。デジタルシングル『またいつでも帰っておいで。』を8月7日に配信。8月8日、9日には、JBJ95初のオンラインファンミーティングを開催予定

『愛の不時着』や『梨泰院(イテウォン)クラス』、アイドルオーディション番組『Nizi Project』など、今日本は第四次韓流ブームが起きている。

 熾烈な競争を勝ち抜き、現在はK-POPアイドル「JBJ95」のメンバーとして活躍する高田健太(25才)は胸の内をこう明かす。

「高校1年生のとき、東方神起や少女時代のステージをネットで見て、画面越しにも伝わってくるパワーやエネルギーから『自分のやることはこれだ!』と直感しました。その後、初めて韓国に渡ったのが20才。通帳にはほぼお金がなく、韓国語もまったくわからない。ただ気持ちひとつだけでした。

『コシウォン』という韓国の学生が勉強するために入る2畳くらいの狭い部屋に住んで、無料で食べられるキムチとご飯だけで1週間生活していたこともあります。先が見えず、『大丈夫だろうか』と不安でした」

 当時、K-POPを知らなかった家族には反対もされた。幾度となく話し合いを重ね情熱を伝える息子に、母は「デビューするまで帰ってくるな」と厳しい言葉をかけたという。念願かなって2017年に「JBJ」としてデビュー。2018年からは「JBJ95」として活動中だ。

 日本とはまったく異なる韓国芸能界の姿勢や文化、国民性の違いには、いまでも戸惑うことがあるという。

「K-POPの魅力はいち早く海外のトレンドを取り入れるところですが、そのため、公演前日にダンスの振り付けがすべて変わったこともありました。こういった大胆さはいいところでもあり、大変でもあります。また、韓国の人は自分の考えを100%きちんと伝える。

 ぼくはJBJの活動中も自分の意見を言い出せず、そのせいでぎくしゃくすることもありました。『もっと発信しなければ』と気持ちを改め、いまはまず思ったことを伝えています」(高田)

 現在の世界的なK-POPの人気から、同じ道を目指す後輩からの相談も増えたという。高田は「楽しんでほしい」とエールを送る。

「楽しめなかったり、“努力をし続ける努力”ができなければ、結局、続かないので。K-POPのよさは、なんといってもグローバルで、海外に大勢のファンがいること。新型コロナで予定していたアメリカやヨーロッパのツアーが全部中止になりましたが、この状況を乗り越えて、海外のファンに会いに行くことがいまの目標です」

 K-POPからもらった勇気を、今度は自分が与えられるようになったことがうれしいと高田は笑顔を見せた。

 韓国エンタメに携わる人々はなぜこれほどエネルギーに満ち溢れているのか。芸能界きっての韓国エンタメオタクであるお笑いコンビ・スクールゾーンの橋本稜は言う。

「新大久保で韓国人の店員さんと話をすると『韓国ではいまこんなアイドルがはやっているよ』と気さくに教えてくれます。韓国の国民一人ひとりが、この韓流ブームに誇りを持っている。それが韓国エンタメを後押しする大きなパワーになっているように感じます」

 自国のエンタメを誇り、応援する。それは国が新しく発展する原動力として、欠かせないのかもしれない。

※女性セブン2020年8月20・27日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン