A:コロナ患者に使用した防護服や手袋、ガーゼなんかは有料の「感染性廃棄物」として出す決まりなのですが、うちの先生はそれをケチって、「細かいのは『普通ゴミ』に入れちゃっても大丈夫だよ」と言われたこともあります。
B:一番腹が立ったのは、他の科のドクターに「うつると困るから、近寄るな」って言われたこと。コロナの重症者の処置は本当に大変なんです。呼吸不全に陥った患者さんの口か鼻から肺への気管内にチューブを挿入して気道を確保する「挿管」の時は、患者さんは激しく咳き込むので、飛沫が飛ぶ。もちろん万全の防護をしていますけど、私たちはまさに命懸けで闘っているのに……。
C:酷すぎます! 一般の人ならともかく、医者は現場の苦労を知っているはずなのに。
A:医者の「看護師差別」はどこの病院でも同じですよ。人工呼吸器の数値の設定などは、本来は医者が行なわなければいけないのに、コロナ患者の人工呼吸器の設定だけは私たちがやるようになった。正直、『私たち看護師って何?』って思います。
C:それなのに本当に能天気。病院から「不要な外食は避けよ」とさんざん言われているのに、帰りがたまたま一緒になった既婚の内科医が「ご飯食べて帰ろうよ」「今度、バーベキューやろうよ」って誘ってきました。息抜きはあってもいいとは思いますけど、自粛に対する意識が低いように思えます。
※週刊ポスト2020年9月4日号