政府に承認された「レムデシビル」や、治験中の「アビガン」などの新型コロナ治療薬の費用はどうなるのか。アビガンの臨床研究を行なう藤田医科大学に尋ねた。

「レムデシビルは国からの無償配布の対象であるため、患者の自己負担はありません。治験中のアビガンも、製薬会社が費用を負担するため患者には請求されません。治験外でアビガンの投与を希望される場合も、病院が厚労省に申請すれば無償で行なうことができます」(同大学を運営する藤田学園広報部)

 入院費も同様だ。病室が個室でも相部屋でも自己負担は原則発生しない。東京都福祉保健局感染症対策部の担当者が説明する。

「医師が必要だと判断した入院治療費や、入院中の食費は公費負担となります。病院側の指示ではなく、患者がとくに個室を希望した場合などは個室料が発生します」

 ただし、例外もある。前出のAさんが「思わぬ出費」を明かす。

「私の入院先では、病室でテレビや冷蔵庫を使うにはお金がかかり、専用カードに現金でチャージしなければならなかった。冷蔵庫を使用し1日数時間テレビを見たら、14日間の入院で総額1万円弱かかりました。また、歯ブラシを忘れたなどのちょっとした入り用で、病院のスタッフさんに買い出しをお願いする時も専用カードに現金をチャージして渡す。私は病院に現金をあまり持って行かなかったから困りました」

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