芸能

『エール』ヒロイン・二階堂ふみに後輩女優たちが憧れる理由

放送再開後はどんな演技を見せてくれるか(時事通信フォト)

 NHK連続テレビ小説『エール』が、9月14日より放送再開する。同ドラマのヒロイン・古山音(こやま・おと)役を演じているのは、女優の二階堂ふみ。戦前〜戦後の日本を舞台に、音楽の力で人々に元気を与えようとする夫婦を俳優・窪田正孝とともに演じている。

 二階堂といえば、宮崎あおいや蒼井優らと同じくもともと“サブカル女優”という一面があった。『ヒミズ』や『地獄でなぜ悪い』など“鬼才”園子温監督にミューズとして見出されたほか、1990年代サブカル漫画家の筆頭とも言える岡崎京子の傑作を原作とした『リバーズ・エッジ』で主演を務めたことも記憶に新しい。

 エッジの効いたクリエイターの作品にピタッとはまる一方で、朝ドラのような万人に広く愛されることが求められる場にも身を置けるのが二階堂の強みだ。2016〜2017年には人気バラエティ番組『ぐるナイ』(日本テレビ系)の名物企画「ゴチになります」にレギュラー出演し、お茶の間での知名度を一気にアップさせた。また、昨年公開され大ヒットした映画『翔んで埼玉』でのコミカルな演技も話題になり、メジャーとサブカルの、まるで両極端を自由に行き来するような振り幅の大きさに驚かされる。

 邦画界に注目してきた映画ブロガーのCDB氏は、二階堂が持つプロデュースセンスをこう称賛する。

「2018年に『リバーズ・エッジ』が映画化されたとき、行定勲監督に会って依頼をしたのは、実は二階堂ふみさん本人なんです。『女優が監督を指名する』という通常と逆のケースですが、彼女はこの作品のために水面下で動き、主題歌を担当した小沢健二や、原作者である岡崎京子にもプライベートで会っている。正式にクレジットはされていませんが、半ばプロデューサーの仕事を果たしており、彼女なくして映画は実現しませんでした」

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