ビジネス

黄色は景観に合わない…と指摘 都バスの「車体変更事件」

68年に登場したアイボリーと青のデザイン。「発展した街の色との調和」を考慮

1968年に登場したアイボリーと青のデザイン。「発展した街の色との調和」を考慮

 東京都内を走るグリーンの都営バスは、1918年の開業以降、何度かカラーリングの変更が行なわれて、現在のカラーリングに至っている。

 1968年には、アイボリー地に青帯のデザインの車体が登場した。このカラーリングは「発展した街の色と調和」を考慮したものだという。

 そして、最も大きな変更だったのが高度経済成長期からバブル期への端境期だった1981年、アイボリーから、黄色地に赤帯の塗装色へのリニューアルだった。目的は渋滞が社会問題化するなかで、事故防止のPRやバスの利用を促進するためだった。従来のカラーは目立たず、バスが来ても気づかないとの声を受け、視認性の高い配色を導入したのだ。

 ところが、「見やすい」との評価があった一方、色彩の専門家たちは車体だけを目立たせるのではなく、「都市景観全体の調和を考えるべき」と指摘。見直しを迫った。

 東京都交通局は同年にバス色彩懇談会を発足させ、都民アンケートを実施。その結果、1982年に今日の都バスの前身となるグリーンを基調としたカラーリングの施されたバスが誕生した。

※週刊ポスト2020年10月30日号

関連記事

トピックス

勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン