今年の夏は長雨や猛暑が続いたが、お米の出来に影響はあったのか。五ツ星お米マイスターの小林健志さんが説明する。
「7月の低温や大雨、日照不足の影響で作柄はやや不良になるのではと心配されましたが、8月に入ると高温が続いて稲の生育が進み、全国的には平年並みに育つ地域が多かったようです。
しかし、稲の害虫・トビイロウンカが西日本一帯で大量発生し、中部、東海地方にまで広がりを見せ、米の収穫期を前に被害が拡大。西日本の収穫量は厳しい状況になりました。一方、北海道、東北、北陸は収穫直前の天候不良もなく、しっかり成熟してから収穫でき、透き通った良質のお米ができていると考えられます。いろいろ食べてみましたが、例年並みかそれ以上の旨みの強い新米ができていますよ」(小林さん・以下同)
新米をよりおいしく味わうにはどうすればよいのか。五ツ星お米マイスターの小林さんが、注意したいポイントをQ&A方式で指南。極上の新米を生かして食べよう!
【Q1】お米の買い方は?
A1. できるだけ精米したてのお米を選ぶことが基本。
「お米屋さんでは玄米を店頭精米して販売しているところが多く、新鮮なお米が手に入りやすいのでおすすめです。スーパーや量販店で購入する場合、米袋にのぞき窓があれば、真っ白に濁った米粒や割れた米粒が多くないかをチェック。これらが多いと炊き上げたときにべちゃっとした食感になってしまいます」
【Q2】買う量は?
A2. お米は1合約150gなので、家族で食べる頻度を考え2〜3週間以内で食べきれる量を購入するといい。
「お米は精米したときから酸化し始め味が落ちます。品質が落ちない分量をこまめに買うのがおすすめです。1kg前後から販売しているお米屋さんも多いので、いろいろな銘柄を食べ比べたい場合は、店頭で少量購入を相談してみて!」