さらに今年8月、国立国際医療研究センターの研究グループは、「新型コロナの重症化リスク」を尿検査で予測できる可能性があるとの研究成果を発表した。
グループは、新型コロナの軽症患者41人について、体内の酸素が少なくなると尿に多く出るタンパク質L-FABPの量と、症状の変化を調べた。その結果、尿検査でL-FABPの量が多かった13人のうち、8人が1週間後に症状が悪化。そのうち2人は人工呼吸器が必要なほど重症化したという。
一方、L-FABPの量が正常だった28人は1人を除いて症状が悪化せず、重症化もなかった。実用化に至れば、感染初期の段階で重症化リスクを判定することができる。
※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号