『極主夫道』の龍は、元舎弟の雅(志尊淳)が片思いする彼女とのデートのために、周囲のみんなが用意したプレゼントやBGMなどが、何者かにすり替えられていたことを知る。すると、娘の向日葵(白鳥玉季)のために、チョコレートケーキを作り、「オペラいうケーキや」「向日葵もおとなになったっちゅうことや」と、雅を思う娘にやさしく語りかける。いいとこあるのである。「主夫、なめたらあかんぜ!!」という龍の決めセリフにも、生き方、働き方、家事の奥深さ、いろんな意味が感じられて、響く。

 また、『タリオ』の黒岩は、妻を殺された男(荒川良々)と母を殺された男(丸山智己)からそれぞれ犯人捜しを依頼され、色付きメガネをして話を聞き、無関係と思われていたふたつの事件に恐ろしい裏を察知。この件から手を引くことにする。『MIU404』の伊吹も相棒の過去を知り、「志摩ちゃん、刑事辞めたりしないよな」と心配する。みんな色付きレンズの奥から、しっかり相手や世の中を見ているのである。

 銀縁メガネはマジメ人間、色付きメガネはこわもて、お調子者と、なんとなく日本人の中に定着したイメージをひっくり返すことで、物語が盛り上がる。思えば、この構図の面白さを30年も続けてきたのが、『クレヨンしんちゃん』であった。しんちゃんの幼稚園の園長先生は、教育熱心で心優しい人なのに大柄チェックのスーツにパンチパーマ風の頭、色付きメガネとヒゲという外見で、しんちゃんから「ひまわり組の組長!」「ひとにらみでみんなをビビらせました」などと言われ、困惑するのである。

 30年やっても面白いんだから、まだまだイケる。色付きメガネは二枚目を一癖あるキャラに変える効果もある。色付きメガネキャラが活躍するドラマ、これからも増えそうな気がする。

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