EDに悩む男性が多い昨今、能力改善の手段として今やスタンダードになったのが、「ED治療薬」だ。このED治療薬に、進化の波が押し寄せている。今年最も大きなニュースは、日本で認可されているバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種のED治療薬に「ジェネリック」が出揃ったことだ。浜松町第一クリニック浜松町院の竹越昭彦院長が解説する。
「ジェネリックがあったのは1998年に登場したED治療薬の“元祖”といえるバイアグラだけでした。しかし今年3月にシアリス、7月にレビトラの特許が相次いで切れたことで、国内メーカーからジェネリックが発売された」
これまでシアリス、レビトラは1錠あたりそれぞれ10ミリグラムで1500円ほどだったが、ジェネリックであればシアリスは1300円、レビトラは1400円ほどで入手できる。さらに“飲み方”のバリエーションも広がった。
11月には、口内でサッと溶ける口腔内崩壊錠(OD薬)と呼ばれるタイプのシアリスが発売された。いつ、どこでも水なしで飲めるのが最大のメリットだ。ED薬を服用している60代の会社役員・Aさんの期待は大きい。
「いざという時のために、財布や名刺入れに忍ばせておきたいですね。これまでは、レストランで女性が席を外した間に店員から水をもらって急いで飲んでいたが、舐めるタイプならバレる心配は少ない。シアリスは最も効き目が長いので、調子が良ければ一度飲めば2夜連続も夢じゃない」
英国では“塗るED薬”の開発も進んでいる。フューチュラメディカル社の「eroxon(エロクソン)」だ。すでに2019年6月に最終治験が終了しており、英国では承認間近と見られている。
この薬の長所は「塗って5分で効果が出る」という即効性だ。治験終了のニュースを聞いて以来薬の承認を待ち望んでいる50代のBさんが語る。
「服用するタイプの薬だと効き始めるまでに1時間程度はかかってしまう。食事の量やお酒も気にしなければいけないし、デート中ずっとそのことを考え続けていると、それだけで勃たなくなってしまう。でも5分で勃つなら直前まで気楽な気持ちでいられます」