国内

復活した歌舞伎町の違法DVD店、購入してしまった人の末路

東京・歌舞伎町のDVD販売店や倉庫などから押収したわいせつDVDなど(時事通信フォト)

東京・歌舞伎町のDVD販売店や倉庫などから押収したわいせつDVDなど(時事通信フォト)

 2020年は生活の様々な面が変化した。新型コロナウイルスの感染を少しでも防ごうと、外食をしない代わりにフードデリバリーを利用し、レジャーへ出かける代わりに動画サービスを楽しむ時間が増えた人が多い。一方で、ネット利用に親しんでいない人には苦痛が多い時間だったことだろう。それなりに過ごした人でも、世の中が平常へ戻りつつあるとき、実店舗で現物を手にできることの喜びと安堵を感じた人も少なくないのかもしれない。そんな気持ちにつけ込むかのようにして、いったんは消滅したと思われるビジネスが復活していた。ライターの森鷹久氏が、2020年に蘇った歌舞伎町のDVD店についてレポートする。

 * * *
 絶滅していたはずのそれが、発見された──。

 これが、人間の乱獲や環境の変化で消滅してしまった生命のことであれば「良い話」で済むが、見つかったのはアジア有数の繁華街、東京は新宿・歌舞伎町の「わいせつDVD屋」である。

 11月10日、新宿・歌舞伎町のマンションの一室で、客に販売する目的でモザイク処理されていないものや違法にコピーされたわいせつDVD約1万5000枚を所持していたとして、男ら3人が逮捕された。歌舞伎町ならそういう店はあちこちにあるはずと思われがちだが、実は違う。警視庁捜査員がため息混じりに言う。

「2017年の11月、歌舞伎町でわいせつDVDの販売店が一斉に検挙されました。5店舗が摘発され、押収されたDVDの数は約60万枚、しめて2億円分です。これで歌舞伎町から、そういった業者が一掃されたはずだったんです」(警視庁捜査員)

 あのときの一斉摘発は筆者も取材し記事にまとめたが、それまでは街を歩くと必ず、道行く男たちに「ニイちゃん、良いビデオあるよ」と声をかけまくる客引きがいた。隆盛を誇っていた彼らが販売していた映像といえば、そのほとんどが海賊版。中にはモザイク処理などが施されていないものも多く、複数の法律を破るものだった。それだけでなく、売却益はほぼ全てが暴力団などの反社会勢力に流れている実態があった。しかし彼らの姿は、大規模な摘発以降は確かに見えなくなっていた。

 そんな販売店が絶滅した、というのは社会的には朗報だったが、コロナ禍で様々な店舗の閉店ニュースが流れるなか、逆にひっそりと復活していたというのである。新宿・歌舞伎町、池袋など都内数カ所で飲食店を経営する浜田真司さん(仮名・30代)が証言する。

「緊急事態宣言明けくらいから、また出てきたんだよね。俺らが歩いていると、ぼそっと『DVD』って囁くオッサンが。昔みたいに強引に堂々とキャッチはしないんだけど、とにかくこっそり、まるでスパイみたいに『DVD』って(笑)。そういうささやく誘いをする客引きのオッサンについていくのも、やっぱりオッサン」(浜田さん)

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン