午前1時に漁に出て、獲った魚は船上で活け締めにし、午前4時に帰港。車で1時間の距離にある函館の市場に魚を卸し、戻ると朝食もとらずに血抜きやワタ取りなどの下処理を行い、当日中に出荷する
ポケマルの特徴は生産者の顔が見られ、「この食材はどうやって食べるの?」と聞けば生産者が調理法を教えてくれるなど、互いに交流を深められる点だ。
「『病気の親に新鮮なイカを食べさせてあげることができた』とお礼の連絡をいただいた時は、励みになった」(同前)
福島県で有機野菜を育てる「旬彩ファーム」の寺島由姫さん(26)もこう話す。
「日本ではまだまだ有機栽培の価値が認められていないと感じていますが、購入された方が作った料理の写真をサイトにアップして、美味しかったと言ってくれる。野菜作りへのこだわりが消費者に届いていると思うと嬉しくなります」
利用者の中には生産者のファンになり、リピート購入する人も少なくない。生産者と酒を酌み交わし、家族ぐるみで交流するなど、ポケマルを超えたつながりも生まれている。
■撮影/太田真三
※週刊ポスト2020年12月11日号
漁師の吉岡奨悟さん。一番人気はその日の漁によって中身が変わる「お楽しみセット」(3024円~、期間限定送料無料)。この日の内容は、ワタリガニ、カワハギ、カンパチ、カマスなどで、魚の種類や処理方法について要望があればできる限り応えるという