池田がこれほどまでに演劇や映画の世界で欠かせない存在となった理由は何か。「表現・さわやか」のメンバーとしてともに活動し、テレビドラマでもたびたび共演してきた女優の佐藤真弓氏は、「イケテツのちょっとここが凄い」と題して次のような魅力を語ってくれた。
「湯水のように溢れ出るアイディアの人なんです。劇団時代、台本には文字としては一切書かれていない“おもしろ”を行間から捻り出し、または捻り込む技が見事過ぎて、たびたび呆れるほどでした。
『表現・さわやか』では、イケてる女からイケてない女まで、女装へのこだわりが強かった。そして彼の女装は意外に可愛い。ただ、年々身体が大きくなっていったので、衣装に使う布量も凄かったです。
それと、どんな時も堂々として動じない。本番中、セリフを忘れたイケテツが高舞台の上から『(セリフ)なんだっけ?』と、大きな声で叫んだことがありました。窮地に陥って逆に輝く人を目の前で見ました。
あと、美脚。長いし綺麗。羨ましいです」
呆れるほど面白い。そんな声が元劇団メンバーから思わず漏れてしまうほど、“イケテツ”は溢れ出る才能を発揮する。50代に突入した今、芸能界でますます重要な存在となっていくに違いない。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)