例えば、通販サイトの上位ランキングを占める洋菓子やお取り寄せのパスタソースにも、それらは潜んでいる。
「抗菌性たんぱく質の『ナイシン』は原則として世界中で禁止され、EUでは例外的にチーズなど乳製品のみに保存料として使われています。ところが日本ではチーズだけでなく、食肉製品、パスタなどのソース、ドレッシング、マヨネーズ、洋菓子などさまざまな食品に保存料として使われている。ナイシンの成分は抗生物質のため、摂取し続けると、抗菌剤が効かなくなる『耐性菌』が出現する恐れがあり、早急な規制が望まれます」(郡司さん)
食品表示を見ることができれば、ある程度、摂取を回避できるが、通販やデリバリーであれば、確認するのは難しい。
家ご飯の味方である冷凍食品にも危険な添加物が含まれている場合がある。
「じゃがいもなどのいも類には自然のでんぷんが含まれているが、その代わりに『増粘剤』として使われる加工でんぷんは、冷凍食品の総菜や揚げものによく使われており、細かく11種類に分類されます。
しかしそのうち『ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン』『リン酸架橋デンプン』の2つは発がん性があるとして欧州食品科学委員会で使用が禁止されている。ところが、この危険な添加物が現在の日本の食品表示では一括表示が許されており、どれを使っても単に『加工でんぷん』と表示すればいいというルールになってしまっているのです」(郡司さん)
※女性セブン2021年1月21日号