コロナ後遺症の事例

コロナ後遺症の事例

 後遺症外来の受診患者の8割近くが訴えた体の痛み、息苦しさも典型的な後遺症と見られるほか、過呼吸になる人もいるという。昨年4月に感染した俳優の石田純一氏(67)はこう言う。

「ここ30年ほど毎日5km走ることを日課にしていますが、その走り出しが苦しく感じます。年齢のせいかコロナのせいかは分かりませんが、運動パフォーマンスが落ちている感じがする」

 昨年12月29日に陽性と診断され、夫と長女も感染。家族3人で自宅療養を続けたタレントの井上和香氏(40)は「治りかけの頃から空咳が出て、しばらく止まらなかった」という。

「今では咳の回数は減りましたが、治りそうで治らず、いつまで続くのだろうと不安を感じます。それに体力が完全に戻らず、疲れやすくなりました。自転車の乗り降りで子供を抱える時や、掃除や洗濯をする時など一つ一つの行動に疲れてしまい、休み休みしたくなる感じです」

 こうした“疲れやすい”“息切れする”などの違和感も、放置すると危険な場合がある。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が語る。

「無症状の感染者でも肺炎を起こしているケースがあるので、パルスオキシメーターで血中酸素濃度をこまめに測ることを推奨しています」

 また、前述の石田氏のように療養中に落ちた体力を取り戻そうと運動する人は多いが、後遺症の種類によっては「動かない」ほうがいい場合があるという。

「コロナ後遺症の人は、だるさ、微熱、息苦しさ、体の痛み、筋肉痛、味覚・嗅覚障害などの多彩な症状が5~6つあるのが当たり前です。体調不良を抱えながらの無理な運動や過度のリハビリはむしろ危険です」(平畑医師)

 その深刻さは、数字にも表われている。

「後遺症外来の患者さん808人中、253人はその後『寝たきり、もしくは寝たきりに近い状態』に追い込まれ、仕事や学校に行けなくなっています」(同前)

※週刊ポスト2021年2月19日号

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