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飲食店の給付金詐取や闇営業は今も野放しになっている

正直者が馬鹿を見る制度ではいけない(時事)

正直者が馬鹿を見る制度ではいけない(時事)

 新型コロナウイルス対策としての「持続化給付金」を騙し取った詐欺容疑で、大学生らが逮捕される事件が全国各地で相次いでいる。また、緊急事態宣言の発出に伴い、時短営業に協力した飲食店に対して1日6万円の協力金が自治体から支給されるが、協力金を受け取りながら、20時以降も馴染みの客らを入れる“闇営業”をしている店の存在も指摘されている。

 営業や生活に窮している人たちのための給付金や協力金だから、申請は基本的に性善説に基づいてスピーディに処理されている。では、不正に対してはどのようなチェックやペナルティーが存在するのか。

 不正受給には、もちろん刑事罰が科される。また、不正が発覚すれば給付金の全額返済に加え、延滞金と加算金を支払わなくてはならない。ただし、不正をチェックするには人手もかかるため、経済産業省は調査を受ける前に不正受給を自己申告し、返金をした人については延滞金や加算金を免除する方針を明らかにしている。

 チェックするのに手間がかかるという意味では、飲食店への協力金も同様だ。HPなどで“闇営業”をわざわざ公表する店はないし、看板を片付けて馴染み客だけ入れているのであれば、表通りからのチェックではわからない。昨春、休業要請に応じないことが問題になったパチンコ店は「営業中」であることが外から見れば明らかだったが、飲食店はそうはいかないのだ。そもそも、都内のパチンコ店は約800店なのに対し、飲食店は8万店以上とされ、桁が違うどころか二桁違う。

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