闇営業一覧

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代役も2・3番手もOK!ロンブー淳、MC以外で求められる信頼感
代役も2・3番手もOK!ロンブー淳、MC以外で求められる信頼感
 今、情報番組に出演する機会が増えているのが、ロンドンブーツ1号2号の田村淳(48才)だ。MCのイメージが強い淳だが、情報番組では代役や2番手、3番手のポジションで起用されることが多い。その背景についてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 今春から松本人志さんが『ワイドナショー』(フジテレビ系)への出演を隔週に減らしました。それを発表した際や、実際に松本さん不在の放送がはじまったとき、「視聴率は大きく下がるのでは?」「ネット上には不満の声が挙がるのでは?」などと不安視する声があがっていましたが、ここまでは杞憂に終わっています。 松本さんが抜けた穴を埋めているのが、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん。今年の出演は1回のみに留まっていましたが、4月から10日、24日、5月8日、22日と松本さん不在の放送回に出演し、その穴を感じさせない積極的なコメントで番組を盛り上げています。 淳さんは今春スタートの新番組『ポップUP!』(フジテレビ系)でも月曜レギュラーとして出演するほか、木曜パーソナリティの高嶋政宏さんが不在の5月5日と26日に穴埋め出演。さらに今年2月10日、『ラヴィット!』(TBS系)のMC・川島明さんの代役を務めたことなども含め、情報番組のスタッフたちから危機対応の切り札として頼られている様子が伝わってきます。 さらに特筆すべきは、これまで多くの番組でMCを務めてきた田村さんが『ワイドナショー』ではコメンテーターの一人、『ポップUP!』では曜日レギュラーを務めていること。『日曜日の初耳学』(MBS・TBS系)の準レギュラーとして出演していることも含め、いずれもMCではなく、事実上の2・3番手あたりのポジションを担っているのです。 もちろん現在も『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)、『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』(テレビ東京系)などでMCを務めることもありますが、多くの冠番組を持つトップにのぼり詰めた芸人としては異例のポジションにいることは間違いありません。つまり、「MCも、2・3番手も、代役もOK。メインとして番組進行を担当することも、裏回しに徹することもいとわない」というスタンスで活動しているのです。情報番組で地道に”やり直し” MCとして平成のテレビを盛り上げた淳さんが令和の今、なぜこのようなポジションを務め、情報番組のスタッフたちから信頼されているのでしょうか。 まずベースとなっているのは、近年の出演実績。たとえば『ワイドナショー』では1~2か月に一度程度のペースでゲスト出演を続けていたほか、MC・東野幸治さんの不在時に代理を務めたこともありました。また、『ポップUIP!』の前番組『バイキングMORE』では、昨秋から金曜MCに就任。さらに『ラヴィット!』の前番組『グッとラック!』でも、2人のメインMCに続くメインコメンテーターとして出演していました。 メインMCではないポジションで実績を積んできたことや、現在もその経験や縁を大切にしている様子がわかるのではないでしょうか。淳さんは『グッとラック!』の最終回でスタッフへの感謝を語ったあと、「情報番組のMCをやりたいんです」と宣言していました。ローカル、独立局、ネット配信の情報番組にも出演するなど、規模の大小を問わず地道なステップを踏んでいるのも、その目標を達成するためであり、テレビマンたちもそんな姿勢を尊重しているのです。 地道なステップは情報番組への出演だけではありません。淳さんは「ネタをしていない」ことを理由に「自分は芸人ではない」と語ったことがありました。テレビに加えて新聞やラジオ、YouTubeやSNSで積極的な発信を続けるなど、すでに芸人という枠を超えた“社会派タレント”としてのイメージを着々と積み重ねているのでしょう。 多くの冠番組を持つMCにのぼり詰めながら、情報番組では下のポジションからやり直している。決して落ちぶれたわけではなく、むしろ前向きかつ謙虚に臨んでいることがテレビマンたちから評価されているのです。「闇営業騒動」の対応で株を上げた その他でも、『田村淳のニッポン!アップデート!~ピンチがチャンス!中小企業カンファレンス』(テレビ東京系)、『こちらトレンディマーケット編集部』(日本テレビ系)、『田村淳が池袋イノベーション』(テレビ東京系)など経済系の番組進行を務めていること、大学入試に挑戦したあとも慶応大学大学院で学ぶなど勉強熱心であること、2児の父親として視聴者の親近感が増していることなども淳さんが情報番組のスタッフから信頼を集めている理由となっています。 そして、情報番組のスタッフから信頼を集めている理由として、もう1つ忘れてはいけないのは、3年前の闇営業騒動における振る舞い。淳さんは相方・田村亮さんの行動を真摯に受け止めて謝罪し、代役を務めたあと、「株式会社LONDONBOOTS」を設立して代表取締役に就任するなど、復帰の道しるべをつけました。当時の常識的な対応と適切なサポートは「情報番組の出演者にふさわしい」と認められるものであり、株を上げたという声を何度か聞いています。 淳さんにとって2・3番手や代役での出演は、情報番組での経験を積み、スタッフとの信頼関係を深めるだけでなく、バラエティの視聴者とは異なる人々にあらためて名前と顔を売り直すいい機会。このまま大物ぶらない謙虚な振る舞いと、型にハマらない柔軟なコメントでさらなる支持を得られれば、念願の帯番組MCを務める日はそう遠くないのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2022.05.29 07:00
NEWSポストセブン
当初「牛宮城」に反対していたという高橋社長(写真/小倉雄一郎)
人気YouTuberの“仕掛け人”Guild高橋将一代表 宮迫博之の復活プロデュース秘話「牛宮城はガチ」
 闇営業騒動でかつての所属先である吉本興業から契約解除され、一時は窮地に陥った「雨上がり決死隊」の宮迫博之(52)。その後、チャンネル登録者数137万人(5月23日時点)を超えるYouTuberとして人気を博しているのは周知のところだ。宮迫の復活劇を陰でプロデュースしたのが、ヒカルやひろゆき氏などYouTuberのサポートなどを手がける株式会社Guild(ギルド)の代表取締役・高橋将一氏(34)だ。宮迫を迎え入れるにあたり、社内では「大手芸能事務所に楯突くことになるのではないか」と懸念する声もあった。それでも高橋氏が「宮迫さんはキーパーソンだ」とこだわった理由とは? そこには、未来のYouTubeビジネスを見据えた壮大な構想があった。宮迫の生き残りが、新しい市場に直結する 高橋氏は「社内で反対の声もあったんですが、僕はどうしても“YouTuber宮迫博之”のプロデュースがやりたかった」と語る。反対する人間たちは、“大手芸能事務所とケンカ別れした”という点を不安視していた。しかし、高橋氏はむしろその点に宮迫をプロデュースする意味を見出していた。「ここまで派手に芸能プロダクションから契約解除された方が芸能界で生き残った実績はないと思うんです。つまり、宮迫さんを生き残らせることが新しい市場を作ることに直結していた。宮迫さんはYouTubeビジネスにおいて大変なキーパーソンだったんですよ。だから僕は、チャンネル登録者数100万人を超えるまでは、宮迫さんのチャンネルにぴったり付き添って、死ぬ気で企画を考えていました」 宮迫を見事成功させたこともあり、高橋氏は「YouTuber以外でYouTubeのプロデュースができる数少ない存在」「逆境に立たされた人間をYouTuberとして復活させるのが得意」だとして業界内での地位を確立する。公表できない案件も多いが、ほかにも数々の人気芸能人YouTuberをサポートしてきたという。「芸能人がYouTubeチャンネルを開設することは当たり前になりましたが、安定して再生数を稼げる芸能人YouTuberは一握りです。そして、芸能界におけるプロデュースとはまた違い、YouTubeチャンネルを成功させるためには、WEBマーケティング的な考え方が必要になります。そのため、いろいろな芸能プロダクションが『うちのタレントがYouTubeを始めたんだけど……』とGuildにこっそり相談しにきています」 宮迫をプロデュースするにあたって意識したのは、“リブランディング(ブランドの再構築)”だ。「宮迫さんは、ずっと芸人として“勝ち芸”をやってきたんですよ。『お前なんでやねん』と、後輩たちにツッコむ側。つまり、強いポジションにいる側のキャラクターだったんです。ですが、闇営業騒動などのゴタゴタを経て、もう勝ち芸を貫こうとしても視聴者が『何を偉そうにしているんだ』と反発を覚えてしまう。だから、YouTubeだと新たに負け芸をやらないといけない。宮迫さんをどうやって“応援したい存在”に変えていくかを考えました」 動画を毎日更新し、時にはドッキリを仕掛けられるなど情けない姿も晒し、次第に宮迫に寄せられる応援の声は増えていった。高橋氏の狙いが見事ハマった形と言えるが、それでも焼肉店「牛宮城」をめぐる騒動は予想外のことばかりだったらしい。 牛宮城といえば、共同出資者だったはずのYouTuberヒカルが『こんな焼肉ありえない』と一度は完全撤退を宣言し、牛宮城の宣伝隊長としてカムバックするまでの経緯も注目を集めた。一連の流れに対して、ネット上では“話題作り”との憶測もあったが、はたして真相は……?「あれは全部ガチです。チャンネル登録者数100万人を達成してからは宮迫さんのチャンネルからは少し手を離していたので、僕も牛宮城について細かくは把握していなかったんですよ。だから全部お任せしていたんですが、ある日、ヒカルさんから『このままだとヤバいから入って』と頼まれて……。 僕はオープン1か月前まで撤退を勧めていた側でした(笑)。とはいえ、さすがに宮迫さんが失敗すると後味が悪いですよね。それでヒカルさんが『このまま放っておくのも可哀想だからサポートしてあげたほうがいい』と戻ったのです」YouTubeから広告業界を変えていく 今年4月、GuildではYouTuberヒカル、歌い手まふまふが取締役に就任したことを発表した。関連会社を含む事業売上高は100億円を突破したが、高橋氏には壮大な目標があるという。「2大広告代理店を超えていきたいと思っています。テレビCMなどの大規模広告には、企業の“ブランド予算”が割かれています。ブランド予算というのは、単に『この商品を買ってください』という以上に、その商品や企業のブランドイメージを向上させるための広告に使われる予算です。その莫大な金額は、2大広告代理店がほぼ独占しているわけです。Guildは数多くの広告案件を請け負っていますが、現状『この商品を買ってください』という単発の案件だけです。ですが、YouTube業界から僕らがブランド予算のパイを獲りにいくつもりです。 大勢のYouTuberのプロデュースを手がけているので、YouTuberやタレント事務所と見なされがちなんですが、実はそこではない。Guildは広告業界で大手に負けない存在になることを目標としています」 目を輝かせながら、Guildの未来について語る高橋氏。それほど大きな戦いに挑むモチベーションとは何なのか?「モチベーションには種類がふたつあって、『老後の資金は大丈夫かな』とか『家族を養わなきゃ』といった不安を解消するために嫌な仕事も頑張れる場面ってあると思うんですよね。逆に言えば、その不安をクリアすることができたら、あとはロマンがモチベーションじゃないですか(笑)。単純に、自分の考えたことで世の中が変わりそうなのは楽しいですよ!」◆取材・文/原田イチボ(HEW)
2022.05.28 16:00
NEWSポストセブン
昨年末にコンビを解散した元ザブングルの松尾陽介(撮影/黒石あみ)
元ザブングル松尾陽介、実業家転身を語る「“元芸人”は武器になる」「相方・加藤への感謝」
 2021年3月末で解散したお笑いコンビ・ザブングルのツッコミ担当だった松尾陽介(45)は、芸能界を離れ、なんと実業家に転身。同年6月に株式会社OMATSURIを設立し、代表取締役に就任した。OMATSURIは、将来的に「お笑い芸人のセカンドキャリア創出支援」をビジネスの主軸にすることを目指している。21年間にわたる芸能活動にピリオドを打ち、40代で新たなスタートを切った松尾。現在の仕事について語ってくれた。闇営業騒動での謹慎中に考えた“得意分野”──OMATSURI設立から約10か月が経ちました。日々どんな仕事を行っているのでしょうか?松尾:僕のことを知ってくれている方に「こんなことを一緒にできないか?」と振られた仕事を全部受けている感じなので、わりと何でもやっています。SNS向けの広告制作とか、YouTubeでの動画企画とか、タレントのブッキングとか……。僕は飲み会が大好きなので、とにかく知り合いが多いんですよ。OMATSURIは僕ともうひとり、藤本隆太郎というビジネスに詳しい人間のふたりで動かしている会社です。僕は基本的に営業部長や企画を担当しつつ、IT系ほかお金周りのことは藤本に任せるような役割分担です。──なぜ芸人を辞めることを决めたのでしょうか?松尾:僕が芸人を辞めたのが去年の3月で、その前にいろいろ考える時間があったんですよね。──闇営業騒動による謹慎ですか?松尾:まぁそうです(笑)。ありがたいことにお仕事はいろいろいただいていましたが、「これから先、芸人として今まで以上の結果を得られるわけでもないだろうな」というのも実感としてありました。じっくり考えてみると、「僕の得意分野って本当にテレビなのかな?」とも思ったんですよね。──自分の本当の武器は何だと考えたんでしょうか?松尾:それは“人との繋がり”ですね。芸人時代は飲み会に出すぎて何度も遅刻しちゃったんですけど(笑)、それで仲良くなった人が本当にたくさんいるんですよ。お酒飲んだらみんな友達だと思っているから、飲み会のときは「僕の連絡先これですから」ってスマホにLINEのQRコード表示したままテーブルに置いておきますもん(笑)。芸人以外の知り合いも多いし、その人脈を使って何かできるんじゃないかと考えました。──謹慎を経て2019年9月、ザブングルが活動再開しました。松尾:まもなくコロナ禍になって、芸人を一生やっていくべきか一層考えるようになりました。だから契約上の問題で、辞めることを决めつつ芸人をやっていた時期が1年くらいあるんですよね。 その間は、実はバーで働いていました。通っていたバーの店長さんが辞めると聞いて、じゃあ僕がやってもいいですかと。事務所抜きでお金を稼ぐことを勉強がてら試してみたかったんです。まだ芸人を辞めることを公には発表していませんでしたが、カウンターだけの小さなお店だったので、店では普通に引退することを明かしていました。今のビジネスパートナーである藤本も含め、そのバーから今の仕事に繋がるような出会いもけっこうありました。「ザブングル松尾という“芸能人”に興味がある人は、芸人を辞めたら離れていくよ」と言われていましたが、幸いなことに知り合いが一気に減るようなこともありませんでした。今は芸人時代よりダイレクトに、人との繋がりという自分の武器を仕事に生かせている手応えがあります。解散の提案に対して、相方・加藤の反応は──40代で新しい世界に飛び込むことに不安はありませんでしたか?松尾:僕、今45歳なんですよ。45歳って昔はすごくおじさんに感じていたけれど、いざ自分がなってみると、まだすごく元気です。だから新しいことを始めるには、ちょうどいいタイミングなんじゃないかなと。悩んだ部分で言うと、引退よりもザブングル解散ですね。解散は僕から提案しました。──相方の加藤歩さんの反応はどんなものでしたか?松尾:話し合いはすごくスムーズに終わりました。10年前に解散を提案していたら引き止められたのかもしれませんが、一段落……と言ったらおかしいけど、向こうは向こうで考えなきゃいけない時期だとは思っていたんでしょうね。「気持ちはわかる。自分もどれだけやれるだろうかとは考える」と納得してくれました。僕はひとりで芸能界でバリバリやっていけるタイプでもないし、昔から「ザブングル解散=引退」と思っていました。だから、解散と同時に引退しました。──芸能界を引退して、会社を設立しました。ビジネスマナーなどで苦労していませんか?松尾:めちゃくちゃ苦労しています! パートナーの藤本がいないとヤバいですね。IT関係の仕事とかお金の計算とか全部任せていて、請求書ひとつ作るにも彼にお願いしちゃっています。芸人を辞めることを決めてから藤本と組んだので、いま思うと僕は引退してからひとりで何をやるつもりだったのか……(笑)。──引退後も『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「運動神経悪い芸人」には出演を続けていますね。松尾:芸能界を引退したと言っても、オファーをいただければ出るつもりです。だから『アメトーーク!』には、運動神経が悪い一般人のおじさんとして出演しています(笑)。久しぶりにテレビに出ると反響がありますし、今の仕事的にもすごく助かります。──現在のお仕事とテレビ出演をフラットに行き来しているんですね。正直なところ、一般人としてお仕事をしていて、「自分は全国区で活動していた」のようなプライドが邪魔をする場面はありませんか……?松尾:それは全然ありません。だって僕、芸人としてはずっと“じゃないほう”でしたからね。レギュラー番組で毎週通っていたテレビ局でさえ、警備員に毎回止められていましたし、週刊誌の写真に写り込んだときも一般人だと思われて目に黒い線引かれていましたし……(笑)。街で全然気づかれないのを残念に思ったことも昔はあったかもしれないけど、相方がバレまくっているのを見ると、「これは気づかれないほうが楽だな」と。彼は何しても気づかれるから、見ていて可哀想になっちゃうんです。そういう意味では、僕らって極端なコンビでした。 加藤くんの顔って、一度見たら忘れないじゃないですか。ザブングルというコンビ名でわからない人でも、相方の写真を見せたら絶対に「知ってる!」となってくれるんですよ。それって僕の今の仕事的にもすごくやりやすいから、ありがたいんですよね。初対面でもひとつ安心してもらえるというか。だから今までやってきたことは全然無駄じゃないと感じています。おじさん芸人ブームで、芸人の辞め時がわからない?──芸人を辞めるべきタイミングというのは、たぶん一口で言えないものですよね。「それでも続けていたら、あるとき突然ブレイクした」という芸人さんがいるのも事実ですし……。松尾:特に今は“おじさん芸人ブーム”が起きていますからね。錦鯉さんみたいに40代、50代で急に売れるかもしれないと想像したら……。もうギャンブルみたいな感じですよね。それに芸人しかやってこなかったから、急に世の中に放り出されたところで何をどうすればいいかわからない。芸人を続けたいから芸人を続けるというより、芸人を辞めるのが怖いから芸人を続けるみたいになっちゃうと大変ですよね。──松尾さんが代表取締役を務めるOMATSURIでは、「お笑い芸人のセカンドキャリア創出支援」を掲げています。松尾:まだ手探りの段階ではありますが、将来的には元芸人たちが次なる1歩を踏み出すための手助けができたらと思っています。──現在そのために何か進めていることはあるのでしょうか?松尾:ある企業のPRとして、元芸人がそこで働いてバイトから少しずつステップアップしていく過程に密着する企画などを進めています。まだお金にはなっていませんが、いずれ成功例をいくつかお出しすることができればと思っています。──芸人さんはお話が上手なので、接客業や営業に向いているイメージがあります。松尾:そこは正直、人によります。芸人さんってすごく変わった人も多いですし……。でもどんなに大変でも、芸人のセカンドキャリアに関する事業はやりたいし、会社の軸にしていきたい。だって、たぶん僕がやるのが一番向いていることだから。自分で言うのもなんですけど、どうしても説得力があるじゃないですか。──松尾さんの考える、元芸人の強みとは何でしょうか?松尾:元芸人という肩書きって意外と強いんですよ。「現役時代に売れていなかったら『元』なんて意味がない」と感じるかもしれませんが、元芸人というだけで意外と興味を持ってもらえる。それってすごい武器じゃないですか? 元芸人と名乗るのが恥ずかしいという気持ちは僕も理解できますが、武器になるものは武器にしちゃえばいい。 それからのスキルは人それぞれですが、ずっと芸人をやってきた以上、何かしら特技はあると思いますし、その延長線で新たな仕事を見つけられるかもしれません。芸人の世界どっぷりで生きてきたら、それ以外の場所では何がどう評価されるかわかりませんよね。でも僕は両方の世界のことを知っているから、その人が自分では気づかない長所を教えてあげられると思います。──たしかに知り合った相手に「元芸人です」と言われたら、現役時代を知らなくても気になってしまいます。松尾:そう。企業側はけっこう元芸人に興味があって、僕のところにも「コラボしたいので誰か紹介してもらえないか」って相談がよく来るんですよ。ただ、肝心の元芸人が僕に全然声をかけてくれなくて……(笑)。プライドもあるだろうし、引退の決断を下すのは難しいのかもしれない。だからまずは気軽に「もしも芸人を辞めるとしたら、どんな仕事があるのかな」とか、何なら「芸人を続けながらでもできる仕事はないか」という副業感覚で相談してみてほしいです。──今日はありがとうございました。松尾さんがお元気そうで安心しました。松尾:40代って、自分がなってみると意外と元気なんですよ。今すごくワクワクしていますよ。何でもやれます!◆取材・文/原田イチボ(HEW)
2022.05.03 11:00
NEWSポストセブン
ダウンタウン漫才復活に「雨上がり決死隊解散」「おぼん・こぼん仲直り」が与えた影響
ダウンタウン漫才復活に「雨上がり決死隊解散」「おぼん・こぼん仲直り」が与えた影響
 吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」千秋楽公演が4月3日、大阪市のなんばグランド花月(NGK)で行なわれ、ダウンタウンがNGKでは31年ぶりとなる漫才を披露したことが大きな反響を呼んでいる。 長く漫才から遠ざかっていた2人を再びセンターマイクに呼び寄せたものは何だったのか。ベテラン芸能ライターは、「雨上がり決死隊の解散が与えた影響は大きかったのではないか」と推測する。「とりわけ変わったのは、松本(人志)さんの浜田(雅功)さんに対する姿勢です。過去、松本さんが浜田さんのことを公に語ることは珍しいことでしたが、2019年に起きた闇営業問題以降は、たびたび浜田さんについて率直な思いを口にするようになりました。『松本、動きます』という自身のツイートや極楽とんぼ・加藤浩次さんの吉本批判がクローズアップされると、『加藤には山本(圭壱)がいて、僕には浜田がいて、相方が特別な存在やから、その二人を無視した発言をしたことはあまりよろしくなかった』(2019年7月28日放送『ワイドナショー』)と反省を述べました。松本さんが浜田さんを『特別な存在』と明言することは、近年あまりなかったことでした。 さらに、その闇営業問題で溝ができた雨上がり決死隊の解散が、松本さんをコンビ愛に駆り立てたように見えます。松本さんは、雨上がりの解散について、宮迫(博之)さんが蛍原(徹)さんのほうを向いてなかったのではないかと指摘したうえで、『僕は相方を笑わすことがオモロい』『浜田が俺の言ったことで笑ってることがオモロい』『そこの優先順位が僕はたぶん1番高い』(2021年8月22日放送『ワイドナショー』)とはっきり言いました。これほど率直にコンビ愛を語る姿には、芸人の間でも驚きの声が上がったそうです」 もう一つ、ダウンタウンに漫才復活への熱意を与えたとされるのが、『水曜日のダウンタウン』で2021年10月6日に放送されたおぼん・こぼんの“仲直り”だった。「長年の不仲を乗り越え、再び2人で漫才に向き合ったおぼん・こぼんを観て、松本さんは『やっぱりかっこいいよねー』と感想を述べ、浜田さんも感動した様子でした。ダウンタウンにも一時期、不仲の時期があったと言われていますから、なおさら感じ入る部分があったのでしょう。コンビでの活動から遠ざかり解散に至った雨上がりと、漫才という原点に返ったおぼん・こぼんの対照的な在り方は、ダウンタウンが漫才にもう一度取り組む大きなきっかけとなったのではないでしょうか」(同前) 浜田は久しぶりの漫才の最中、松本に向かって「お前、楽しそうやな」と思わずこぼした。松本は、「浜田が俺の言ったことで笑ってる」至福の瞬間を、堪能していたのだろうか。
2022.04.05 16:00
NEWSポストセブン
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が全面解除となった2021年10月1日の羽田空港第2ターミナル(時事通信フォト)
緊急事態宣言下の闇営業で繁盛した飲食店が「客離れ」に直面している
 法律や契約にのっとらずに行われている営業が「闇営業」と呼ばれるのが本来なのだが、最近では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために自粛を求められている営業行為をあえて実行している店舗に対して用いられていた。もちろん、この意味での闇営業は違法ではないので、緊急事態宣言下では大繁盛していた。ところが、世の中が通常どおりに戻り始めると、少し様子が変わってきたらしい。ライターの森鷹久氏が、営業自粛要請がなくなったら客離れがすすんだと嘆くかつての闇営業飲食店についてレポートする。 * * * 新型コロナウイルスの新規感染者数が減少し、繁華街には人出が戻っている。多くの店では消毒や換気を実施し、そしてソーシャルディスタンスの呼びかけを行なっていて、まさに「ウィズコロナ」時代を生きていることを実感させる。様々な手間は増えたが、少しずつではあるけれど客が戻ってきたと、どこの店で働く人も笑顔を見せるなか、なぜか今になって「客足が減った」と嘆いている飲食店がある。「11月になって規制が緩和され、周囲の店にはそれなりに人出が戻りましたが、うちは戻るどころか減りました。数ヶ月前は一人勝ちの状態だったんですけどね」 東京のオフィス街に近い繁華街で居酒屋を営む鹿島恵一さん(仮名・40代)は、緊急事態宣言下でも営業自粛要請を無視し、通常通りの営業を続けていた。酒類の提供をやめず、深夜まで同じように営業を続けていた店は近隣にも2店ほどあったためか、酒が飲める貴重な店だと遠方から来る客もいて、大いに賑わっていた。「うちが営業を続けるから、周りの店も酒を出し始めたりしてね。人が来るから、周りの店も潤う。キャバクラのキャッチの兄ちゃん、呼び込みの姉ちゃんまでウロウロして、本当に賑やかだったんですよ」(鹿島さん) ところが、緊急事態宣言が明け、飲食店に出ていた様々な要請が解除されると、それまであった客足がパタリと止んだ。鹿島さんは首を傾げるばかりだが、近くの居酒屋店主は「そりゃそうでしょう」と吐き捨てる。「決まりを破ってやっていた店、という印象は、我々みたいな同業者だけでなく、客も感じているということですよ。あの時は、やってる店がそこしかなかったというだけでね。まともにやっていた店には、ちゃんと常連が戻っている」(近くの居酒屋店主) 緊急事態宣言下でも通常通りの営業をしている飲食店に客が殺到している、そんな光景は全国あちこちでみられたが、そうした店から今、客足が遠のき始めているというのだ。 大阪市内で複数の居酒屋を経営する吉川裕太さん(30代)も、そうした世の中の雰囲気をひしひしと感じている。「うちは、国や自治体の要請を守っていましたが、守らない店には人が殺到して本当に悔しい思いをしていました。でも、要請が解除になった途端に、お客さんたちは『あの店は闇営業だから』といって敬遠し始めています」(吉川さん) なかには、闇営業の店に通っていながら闇営業店をバカにする客もいて、それについては吉川さんも「身勝手すぎる」と腹を立てるが、それでも闇営業店の自業自得に他ならないと思っている。「闇営業でもしないと客が離れてしまう、という危機感は誰もが持っていましたし、うちもやるかどうか、相当迷いました。でも、あの時に、たとえ要請というお願いであっても、それを守っていたか守っていなかったかというところは、お客もちゃんとみているんですよ」(吉川さん) コロナ禍をどう過ごしていたか、その印象によって、店への客の戻りに差が出ているというが、これは正直者がバカを見なくて済んだ、という結果なのか。止むに止まれず営業を続けた店にも言い分はあるのかもしれないが、アフターコロナの客や消費者の判断は、以前にもましてシビアになっているのかもしれない。
2021.11.28 16:00
NEWSポストセブン
全国から東京五輪のために警察官が応援上京している(Lehtikuva/時事通信フォト)
五輪の仕事で応援上京 闇営業する居酒屋が「東京名物」になっている実態も
 東京五輪のために全国から警察官が応援にやってきている。新型コロナウイルス感染症のために世界からの観光客は来なくなったけれど、都内を地方のナンバープレートをつけた警察車両が行き来する様子に、いつもと違う祝祭の雰囲気を感じ取ることができる。だが実は、地方から都内への応援に駆け付けているのは警察や役所関係者だけではない。ライターの森鷹久氏が、様々な仕事のために応援上京してきている人たちによる、密かな息抜きの様子をレポートする。 * * *「妻と娘と別れる時、正直少し感じましたよね。無事戻って来られるのかと」 都内の五輪関連施設内で働く東北地方在住の会社員・真田和明さん(仮名・40代)が苦笑いを浮かべる。真田さんの職場は、大手建設会社の支社であり、五輪に合わせて、全国から都内の本社に「応援」に来ているのだという。「東北は感染者が少ないということで、感染者が増加している都内に行くのはやはり気が引けました。でも、応援に行くのは平時なら名誉なこと。私は二つ返事で応援を引き受けましたが、冷静に考えて、東京に数週間滞在して仕事をするのかと思うと、やはり怖いんですよ」(真田さん) 別の支店従業員の中には、応援を命じられても「コロナ」を理由に断固拒否する者もいたという。所属長から「強制でない」と説明はあるし、査定には響かないとは言われるものの、応援に行った者、行かなかった者、という事実は残るため、多くの地方社員は社命に応じて、感染拡大がハイペースで進む東京行きを甘んじて受け入れるのだという。「五輪関連の業務」で、都内に滞在している関係者がどれくらいいるのかは不明だが、九州地方在住で食品系メーカー勤務の赤木晃さん(仮名・30代)は、7月上旬に本社業務の応援で上京した際、都内の繁華街が驚くほど賑わっていたと振り返る。「うちなんか田舎だってこともありますが、コンビニ以外やってませんでしたからね。街を歩けば若者たちがマスクなしで酒を飲み歩いているし、歓迎会だって本社の上司から飲みに連れて行ってもらいましたが、肩を寄せ合いながらかなり密でした」(赤木さん) 赤木さんが上司に連れて行ってもらったという店は、都内某所の繁華街にある人気居酒屋で、緊急自体宣言下でも自治体からの要請を一切無視し通常営業を続けていることで有名だ。ちょうど今、そうした「闇営業」の店はまるで東京名物のように、こうした応援組に重宝されているようなのだ。「海外の五輪関係者がIDカードをぶら下げて飲みに来ている居酒屋もあり、びっくりしました。感染が怖いけど、お酒は飲みたいというのは世界共通なんでしょう」(赤木さん) 一説によれば、江戸時代に誕生し一気に拡大した「居酒屋」の文化は、出稼ぎや奉公で働く独り身の男たちだけでなく、幕府の参勤交代で地方から単身赴任してきた男たちを相手に始まったと言われる。それから数百年が経ったいまも、現代版の参勤交代でやってきた応援上京組が居酒屋にひっそりと集っているというのか。「会社やグループ企業がホテルを借り上げています。以前なら、こういうときは誰かの部屋に集まったりしたものですが、部屋で騒いでいたり、部外者を部屋に招き入れると大変な騒ぎになりますよ」 と、応援のための上京暮らしが以前のようではないという様子を話してくれたのは、関西地方からでやってきている警備関連企業勤務・迫田大輔さん(仮名・50代)。「一部には、感染なんかどうでもよくて、束の間の単身赴任気分を楽しんでいる奴らもいます。ホテル内で騒いで問題になり、もう外でしか飲めないなんて言いながら、嬉しそうに毎夜出て行っていますよ。田舎に帰れば、居酒屋はおろか外で飯を食う機会もない。飲みに行ってお姉ちゃんの店でシメる、なんて今の時期、この東京でしかできないでしょうから」(迫田さん) 選手や関係者の感染ばかりが報道されているが、いくら無観客とはいえ、五輪関連の仕事で応援上京している人たちも何万人、何十万人と膨れ上がっている可能性がある。その人たちへのケアをおざなりにしていれば、五輪後に払うツケはどれほど大きくなってしまうのか。感染者数が過去最多を記録した東京だが、もはや「お願い」などでは誰も聞かない。さらに強制的な措置が必要なタイミングかもしれない。
2021.08.02 16:00
NEWSポストセブン
闇営業しないことを責められるようになるとは思ってもいなかった(イメージ)
自粛を守る飲食店主が「闇営業しないなんてコロナ脳」と中傷される複雑な事態
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐために、飲食店は大声で談笑しやすくなる種類の提供を止めたり、営業時間を短くするよう求められてきた。それに逆らって深夜まで営業し酒を提供することは「闇営業」と咎め立てされたものだが、東京都の休業命令に反論する飲食店チェーンが現れるなど、飲食業界内部で捉え方に変化が出てきている。緊急事態宣言が終了しても「飲酒は19時、2人まで」など制限の要請は続く見込みだが、今後はどう受け止められるのか。ライターの森鷹久氏が、「闇営業」をめぐる奇妙な圧力についてレポートする。 * * * 新型コロナウイルス感染者数が全国的に減少傾向にある中、緊急事態宣言発令下の地域でも、行政の要請に従わない形で「闇営業」に踏み切る飲食店が増えた。その事実はこれまで何度も報じられてきたが、飲食店の実情を聞くと、反発から闇営業というだけでは語りきれない様子が見えてきた。ここにきて、予想外の「外圧」に悩む飲食店関係者が現れ始めたのである。「私はきちっと政府や都の指導に従っているだけ。感染者をこれ以上出さない、ということが一番重要なはずでしょう?」 東京都内で複数の居酒屋経営する森永祐作さん(仮名・40代)は、コロナ禍以降、経営状態が逼迫するなか、「自分の店で感染者を出したくない」という強い思いから、時短営業や休業を受け入れてきた。しかし、2020年秋頃には、自身の店の近隣店舗が闇営業を再開。多くの客が訪れているのを見て、固い意思が揺らぎそうになったこともあったが、今日まで「闇営業」と後ろ指を刺されるようなことは一切やっていないと胸を張る。 しかし、周囲の複数の店が闇営業を始めた2021年5月以降、飲食店経営者仲間から驚くべき暴言を吐かれたと訴える。「お前『コロナ脳』か、と闇営業している飲食店仲間から揶揄されるようになりました。彼らの中には感染者数が減ったことや、闇営業をしていても客から感染者がほとんど出ていない、という自信があるようで、休業や時短営業を継続している店主が気に食わないのです」(森永さん) ある旧知の飲食店店主などは、SNS上で森永さんのような自粛組を「いまだに政府の嘘を信じるバカ」と名指しで中傷。そこに寄せられた同業者のコメントには「コロナは風邪」といった書き込みもあり、主張の違いはあっても同業の仲間だという思いも裏切られ、もはや誰を信じていいかわからないほど人間不信に陥っているという。 少し前までは「自粛すべし」という世論からの圧力だったのが、今では「闇営業をすべし」という同業者からの圧力に変わっている、ということのようだが、圧力は「外圧」だけではない。「まるまる一年半、時短営業や休業ばかりで店の売り上げは平時の3割程度。それでも、社会に背を向けるようなことだけはやりたくないという思いでやってきたんです」 千葉県内で居酒屋を経営する高田昭一さん(仮名・50代)は、最近になって近隣店舗が「闇営業」に踏み切っても、頑なにアルコール提供の自粛や時短営業を守ってきた。では、やはり同業者からの嫌味や圧力があったのか、と聞くと、圧力をかけてきたのは、高田さんが愛する家族からだった。「感染が怖いとあれだけ言っていた妻が、もう闇営業するしかないでしょうと泣いて訴えてきました。確かに貯金も底をつき、補償金や協力金は従業員にも回して、それも底をつきます。客足だって、他店に遅れをとっていれば確実に離れてしまう。一応、自分なりの美学があってなんとか踏みとどまってきましたが、最後は娘や息子まで出てきて『親父、闇でもなんでもいいから店をやって』と言われてしまった」(高田さん) 何よりも大切な家族を守るため、時短営業や休業を受け入れてきたはずなのだが、当の家族が「闇営業」を懇願してくるのだからたまらない。「闇営業をするなら、その期間は家に帰らないと決めました。もちろん従業員やバイトさんだって、(アルコール提供をすることでの)感染の危険性が高いと言われる以上、お店にきてもらうわけにはいかない。現在は仕込みや接客までを家族でだけでやって、私は店の近くのビジネスホテルやカプセルホテルで寝泊まりする日々です。これがいいことなのか悪いことなのか、家族の顔を見るとわからなくなってきました」(高田さん) 日本だけでなく世界中の人たちがこのコロナ禍を通じて「何が正しいのかわからない」という思いを抱いていることだろう。その時々の世論や空気感によって、正しいのか間違っているのかもわからない「決定」がなされ、市民も国民もそれに追従するしかなく、少なからず「自分の頭で考えた」人々の行動は、それに反対する勢力によって晒しあげられる。 コロナはワクチンである程度は対処する道が見えてくるかもしれないが、こうした負の空気を浄化することはない。皆が生きづらさを感じる重苦しい空気は、コロナ後の世界にも存在し続けるに違いないだろう。
2021.06.24 16:00
NEWSポストセブン
夜の街に人出が戻りつつある(イメージ)
夜の街のいま 経営者は人手不足を嘆き、女性キャストは怯えながら働く
 新型コロナウイルスに対しては、それがある状態での生き方、暮らし方を見つけなければいけないと言われてきた。「ウイズコロナ」の時代にあるべき姿、といった内容の呼びかけや研修なども開かれているようだが、そんな勉強よりもとにかく実践につきすすんでいる人たちがいる。ライターの森鷹久氏が、近ごろ賑わいが復活してきた「夜の街」で働く人たちについてレポートする。 * * * 新型コロナウイルスの1日の感染者数が減少傾向にある。また市民の「自粛疲れ」もピークに達したからか、繁華街や行楽地に人出が戻りつつある。多くなってきた街に繰り出す人たちをあてにした闇営業、もしくは自治体から自粛要請されている酒類提供を堂々と行う飲食店も急増しているが、同時に増え続けているのが接待を伴う飲食店として位置づけられる「キャバクラ」や「風俗店」だ。「街中でお酒を飲む方が増え、お店に来る人もコロナ禍前の水準に近づきつつあります」 こう話すのは、東京・池袋のキャバクラ店経営者・長田春樹さん(仮名・40代)。自身が闇営業していることも、都の要請を無視して客に酒類の提供をしていることも認め「仕方がないんです」と項垂れるが、目下の悩みは、女性キャストが全然出勤してくれない、ということ。「コロナになって店の運営がかなり厳しくなり、半分以上の女の子が辞めていきました。こういう業界ですから、女の子に休業手当などを支払うこともできませんでした。いざお店を再開する、となっても女性キャストが圧倒的に足りない。お客はたくさんいるのに、と焦るばかりです」(長田さん) 経営者視点から見るとそうだろうが、人手不足と言われる女性キャスト側からは、どうなのか。「感染が怖くてお店を一年以上休んでいたのですが、一ヶ月ほど前からお店が通常営業に。マネージャーから電話がかかってきて、面接の時には週3で出たいと言っていただろう、出なければ時給を減らすし、来ないのなら罰金、とまで言われてしまったんです」 大阪市内のキャバクラ店勤務・岡本香苗さん(仮名・20代)は、街に人出が戻ったことから、背に腹は変えられないという思いでキャバクラ出勤を再開した。だが、そこには衝撃的な現実が待っていた。「消毒なんか一切しませんし、客もキャストもノーマスクでお酒を飲みながら大騒ぎ。キャスト用の狭い待機室もコロナ前の密のまま。みんな感染を気にして待機室では黙ってすごしていますが、いつ感染するのか、もう運次第かなって思います」(岡本さん) 東京都内のラウンジ店勤務・坂本七海さん(仮名・10代)もまた、最近、かつて勤務していたラウンジ店に呼び戻されたという一人。「コロナでもなんとか潰れずに店は生き残っていましたが、店長は今こそ稼ぎどきだ、と女の子にものすごい負担を押し付けてきます」(坂本さん) 外には人が溢れているだろう、ということで、復帰当日に坂本さんが命じられたのは、店の外に出ての客の「キャッチ」。店から少し離れたところにある闇営業中の居酒屋周辺に立ち、酒に酔った客に手当たり次第に声をかけるのだという。「酔ったお客さんが一番狙いやすいのですが、こうした時期に飲んでいる人だから、当然感染対策なんか全く気にしていない人ばかり。キャッチしているお前がいうな、って言われるかもしれませんが、コロナのおかげでコンビニのアルバイトですら簡単には採用してくれません」(坂本さん) 働いて感染して命を危険にさらすか、働かずして飲まず食わずで命を落とすのか。一緒にキャッチに励む同僚たちと悲痛な面持ちで街角に立ち続けているのだ。 二人が感じているのは、感染者数が減少したとはいえまだ予断を許さない状況の中で、社会が無理矢理に「通常」に戻ろうとしていることへの違和感だ。側から見れば、闇営業をしている店も、そこにいく客も、キャバクラ店や性風俗店で働く人も客も、感染を気にしていないかのようにも思える。だが、気にしていないからやってきているはずの客ですら「今の状況はおかしいよね」などと呟きながら、グラスを傾けているという現状だ。 都市部を中心に緊急事態宣言下、ワクチンの接種率もまだ低く、医療ひっ迫が深刻だと伝えられている。日々、発表される新規感染者数が減少傾向にあるとはいえ、危険な状態は抜け出せていないはずだ。この危機に対して、誰もが同じ認識のはずなのだが、なぜか強引に「通常」に戻ろうとしている現実世界。国民の半数以上が反対する五輪が開催以外に道はないとすすめられているように、普段通りに稼ぐのだと突き進んで大丈夫なのだろうか。多くの人が感じているこの違和感が、最悪な結末を呼び込むことにならなければ良いのだが。
2021.06.06 16:00
NEWSポストセブン
自粛呼びかけに皆が飽きてしまった?(時事通信フォト)
緊急事態宣言でも3密が続々 闇営業する飲食店に都内から来訪も
 東京都、京都府、大阪府、兵庫県から始まった3回目の緊急事態宣言は、愛知県、福岡県へと広がり、北海道、岡山県、広島県へと適用地域を増やしていき、もう全国で発令してほしいという声も上がっている。ところが、この措置は期待通りの効果をあげられていない。一年前の緊急事態宣言時とは異なり、通勤ラッシュは消えず、闇営業は「闇」ではなくなり、様々な「3密」が各地で出現した。ライターの森鷹久氏が、三度目の緊急事態宣言下で起きた「3密」トラブルの変化についてレポートする。 * * * 3回目の緊急事態宣言突入にあわせ、首都圏のJR線は「減便」や「終電時間の繰上げ」を実施した。こうした策を鉄道会社が打ち出すことで、人出を抑制する狙いがあったというが、朝の通勤時間帯には各線のターミナル駅などで混雑が発生。駅や電車内はコロナ禍以前のような「ラッシュ」状態になり、もはや政府や都の要請が国民にほとんど届いていないという実態が、白日の元に晒された格好となった。 この一件は、テレビのワイドショーでも積極的に取り上げられ、SNS上にはJRがとった対策を批判するコメントが相次いだ。だが、同じような経緯で大混雑に陥っていた場所は、他にも複数あった。「自治体からの時短営業要請を無視して営業する店が増え出しました。まあ、闇営業ですよね。かつて闇営業の店はバッシングの対象でしたが、次第に闇営業店に人が集まりだし、かなり密状態になっていたんです。その繁盛ぶりを知った、それまで要請に従っていた他の店の経営者が、うちも開けよう、となったんです」 細井あかりさん(仮名・40代)が千葉県某市で経営する飲食店の周囲の店も、前述のような経緯を経て5月初旬から通常営業を再開。付近には同じような店が他にも4~5件あり、人出が戻ってきているという。「飲食は黙って、お酒もダメ、家から出るな、それで補償もあってないようなもの。これまでは私たち飲食店が我慢していれば良かったが、お客さんの我慢も限界。私たちも限界。正直、お店にはすごい数のお客さんが来てくれて、都内からやってくる人もいる。密だなんだと言われますけどね、もう、要請なんて誰も聞かないですよ」(細井さん) 細井さん自身は、高齢で呼吸器系の基礎疾患がある家族がいるため、営業の再開には慎重な姿勢だが、この状態があと一ヶ月も続けば、やむを得ない選択をするしかないとため息を漏らす。一方で気がついたのは、緊急事態宣言も3度目となれば、もはや「緊急事態感」を感じている人など、ほとんどいないということ。1度目、2度目の緊急自体宣言下で営業を続けている店へのバッシングは、貼り紙を貼られたり、クレーマーが店にやってきたり「見える形」で出ていたし、ネット上でも大いに叩かれたのだが、3度目の今回はそれがほとんどない。「やってる店を見つけたお客さんたちは『やったー』って感じで堂々と入っていかれます。以前はコソコソ入っていかれたんですが…」(細井さん) 人が集まったのは駅や飲食店だけではない。休日になると、特に賑わっていた場所の一つが「公園」だ。屋外で密になるリスクも幾分低く、金もかからず気軽にリフレッシュできる場所と考えてなのか、多くの人が公園を訪れた。だが、西日本の某市にある大型の公立公園付近では、役所が公園に人が集まらないようにと講じた対策が原因で、思わぬトラブルが勃発していた。「市は、公園利用を控えるよう広報していましたが、閉鎖されたのは公園の駐車場だけで、公園自体が閉じられることはありませんでした」 公園のすぐ隣に住む主婦・尾崎真弓さん(仮名・50代)宅前の道路には、駐車場閉鎖の影響からか大量の路上駐車が発生。いくら屋外とはいえ公園内にはビニールシートを広げた家族などが十分なソーシャルディスタンスをとることなく、ひしめき合っていた。危ないなあと思っていると、近くの路上からは、公園にいた泥酔客同士による大声での言い争いが聞こえてきた。「コロナになる前の春のお花見みたいな感じ。みんなマスクをとって遊び回るし、お酒を飲んでいる人もいる。トイレには長蛇の列ですが、マスクはしない、缶ビール片手にタバコを吸っていたり……。警察が見回りに来ていますが、なんの強制力もないようで、ただウロウロしているだけ」(尾崎さん) ちなみにこの公園、少し前から「公園飲み」や「路上飲み」が多い場所として、テレビ局が取材に来ていたこともあった。尾崎さんだけでなく、近隣住人も実情を苦々しく思ってはいるが、国や自治体の無策っぷりに呆れ返った今では「人が集まって当然」と諦めるしかなくなってきているようで、付近の雑貨店や飲食店なども人出にあやかろうとGW中に営業を再開している。 このように、自治体や企業がとった対策が人々の接触を減らすどころか、「逆に密」を生んだ場所の典型といえば、緊急事態宣言が発令された地域に隣接する繁華街や観光地である。具体例をあげると、東京に隣接する神奈川、埼玉、千葉などの「人が集まる場所」に、都民が移動して集っているのだ。「この辺のスーパーやホームセンター、ショッピングモールや飲食店、パチンコ屋まで駐車場が満杯で渋滞が起きてましたよ」 休日の混雑について話してくれたのは、東京に隣接する埼玉県内某市在住の会社員・藤原孝一さん(仮名・40代)。あまりの人手に様子を見に出かけたというが、スーパーもホームセンターも人でごった返しており、駐車場には埼玉県内のナンバーより、都内のナンバーが目立つような状態だったという。「ショッピングモールの飲食コーナーなどはお祭りみたいな感じ。店には行列もたくさんできているし、マスクをしている以外は、コロナの前となんら変わりない」(藤原さん) 例年なら春の終わりから初夏にかけては絶好の行楽シーズン。感染者が激増しやすい東京や大阪などの大都市に隣接、もしくは大都市からの客をあてにしていた行楽地や商業施設も多い。3密を警戒していたそれらの土地では、過去の緊急事態宣言では「発令エリアから」の来客を拒否するような張り紙も出していたが、もはや「歓迎」するような向きさえもある。 一年前なら、自治体からの要請を守らない、人に感染させた場合のことを考えない人たち、と批判された人たちは、今では金を落としていく立派な「お客さん」となり、彼らを表立って批判する人は激減。外出する人、外出に慎重な人たち同士のトラブルも、リアル、ネットを問わず減っている。この傾向は、3回目の緊急事態宣言発令が決まった頃から顕著になっている。このままでは、今後、感染者数が増えようと、一度目の緊急事態宣言時のように、各地で人出が急激に減ることにはならないだろうと考えざるを得ない状況だ。 一年以上続くコロナ禍は、変異ウイルスの登場で感染が再拡大し、一度目、二度目の緊急事態宣言時より、深刻な医療体制崩壊の危機に陥っている自治体も出始めている。しかし、為政者が訴える「我慢」や「お願い」など、もはや国民の耳には届きそうもない。そして、それらを一切無視する人たちが出現し始めただけでなく、彼らを咎める声も小さくなった。一時期は、お願いをきいて我慢することで、それなりの補償もなされたが、次の補償に関する具体的な話を政権幹部が否定したり、そうかと思えば、東京五輪開催のため、更なる負担を国民に呼びかける政府。ウイルスの感染再拡大と同時に、国民と政府の乖離はどこまで拡がるのか。
2021.05.19 16:00
NEWSポストセブン
20時以降も“闇営業”する飲食店の実態 客に店員のフリを要求するケースも
20時以降も“闇営業”する飲食店の実態 客に店員のフリを要求するケースも
 新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、「まん延防止等重点措置」の対象地域も拡大している。4月16日からは新たに埼玉、千葉、神奈川、愛知の4県が対象となり、すでに対象となっていた東京や大阪などを含め、あわせて10都府県となっている。大阪府では「見回り隊」が登場し、各店で感染対策は万全かどうかチェックしている。東京都では「徹底点検 TOKYOサポート」という名前の見回りチームも登場している。 東京の見回りチームは、飲食店を抜き打ちで訪問し、換気やマスクやアクリル板等の対策ツールに加え、1メートル以上の距離を取ることなど、20項目をチェックシートに従って確認しているという。 重点措置に伴い、飲食店の時短営業も要請されており、東京都(23区と6市)の飲食店には20時までの時短営業(酒類提供は19時まで)が求められている。だが、現実問題としてすべての店舗が時短要請に従っているわけではない。時短要請に従っているフリをしながら“闇営業”をしている店もあるのだ。 都内在住の会社員女性・Aさん(30代)は、自身の体験をこう語る。「17時から2時間の打ち合わせを終えて、同僚と2人で駅に向かっていたところ、多くの飲食店が開いていました。店に入り『まだ大丈夫ですか?』と聞いたところ、『どうぞどうぞ! 酒も頼んで構いません!』と言われて、そのままお酒を飲みました。普通に20時を過ぎてもお酒は注文できましたね。店員は『まぁ、21時ぐらいには終わらせようと思いますが、その後いらっしゃるお客さんがいた場合は、営業は続けます。昨日は深夜2時までやりました』と言っていました」 Aさんは翌日も同じエリアを訪問し、別の飲み屋へ。その店は、1階の手前が店舗で、奥の扉の先が倉庫兼従業員の控室になっていた。20時過ぎに店を覗いたところ、奥に案内されたという。「『すいません、ここ、事務所なんですが、酒と食べ物持ってこれますんで、これで注文してください!』とメニューを渡されました。手前にも客はいましたが、電気の灯りを最小限にし、『営業していない』風を装っていました。扉の先の従業員控室でも自由に飲食ができました」 22時過ぎにAさんはこの店を出たが、その際、店員からこんなお願いをされたという。「あのぉ、店を出る時、『お疲れさまでした! 明日もよろしくお願いします!』と言ってください」 つまり、客に対して「店員のフリをしてもらえないか」というお願いだった。なぜここまでして“闇営業”を続けるのだろうか。飲食業界に詳しいフリーライターはこう解説する。「緊急事態宣言の発令時と同様、まん延防止等重点措置に伴い、東京都でも時短要請に協力した飲食店事業者には協力金が支払われる予定です。とはいえ、協力金だけでは家賃や人件費を払えない飲食店が多いのも事実。表向きは時短営業に従っているフリをして協力金をもらいながら、20時以降も営業して売上を上げようと考える飲食店も存在します。 客に店員を装ってもらう“偽装”は、都の職員の目を欺くためというより、周囲の飲食店から『あそこは“闇営業”している』と告げ口されないためのものでしょう」 こうした手口がまかり通ってしまうと、正直に時短要請に従っている飲食店がバカを見ることになる。だが、客の立場からすると、20時以降も営業している飲食店の存在がありがたい面もあるようだ。前出・Aさんが語る。「仕事柄、打ち合わせが20時を過ぎることは多いので、“闇営業”だろうがなんだろうが、開いていてくれてありがたいです。先週は夜ご飯を食べられなかった日が2回ありました。出張に行った時は、空港のコンビニも閉店していましたし、開いていてもおにぎりとかは売り切れていたので、私としては“闇営業”には感謝しています。店員のフリを求められたら、喜んでやりますよ」 ルールを無視した飲食店が客に感謝される状況を、どう捉えるべきなのか。有名無実化した時短要請は、社会に様々なひずみを生み出しているようだ。
2021.04.17 16:00
マネーポストWEB
正直者が馬鹿を見る制度ではいけない(時事)
飲食店の給付金詐取や闇営業は今も野放しになっている
 新型コロナウイルス対策としての「持続化給付金」を騙し取った詐欺容疑で、大学生らが逮捕される事件が全国各地で相次いでいる。また、緊急事態宣言の発出に伴い、時短営業に協力した飲食店に対して1日6万円の協力金が自治体から支給されるが、協力金を受け取りながら、20時以降も馴染みの客らを入れる“闇営業”をしている店の存在も指摘されている。 営業や生活に窮している人たちのための給付金や協力金だから、申請は基本的に性善説に基づいてスピーディに処理されている。では、不正に対してはどのようなチェックやペナルティーが存在するのか。 不正受給には、もちろん刑事罰が科される。また、不正が発覚すれば給付金の全額返済に加え、延滞金と加算金を支払わなくてはならない。ただし、不正をチェックするには人手もかかるため、経済産業省は調査を受ける前に不正受給を自己申告し、返金をした人については延滞金や加算金を免除する方針を明らかにしている。 チェックするのに手間がかかるという意味では、飲食店への協力金も同様だ。HPなどで“闇営業”をわざわざ公表する店はないし、看板を片付けて馴染み客だけ入れているのであれば、表通りからのチェックではわからない。昨春、休業要請に応じないことが問題になったパチンコ店は「営業中」であることが外から見れば明らかだったが、飲食店はそうはいかないのだ。そもそも、都内のパチンコ店は約800店なのに対し、飲食店は8万店以上とされ、桁が違うどころか二桁違う。 東京都の担当部署に、協力金を受け取った飲食店の時短営業が守られているかをチェックするためにパトロールなどをしているのかを聞くと、こう回答した。「都のほうでは時短営業の実施を確認するパトロールなどはしていません。都庁には総合防災部という部署があり、そこの職員が『緊急事態宣言発令中です』といったことを新宿などでアナウンスして回るといった活動はしていますが、違反して営業中のお店を探すための活動ではないです。ただ、都民の皆さまからの“密告”のようなものはあったりするので、そういうものについては文書照会で確認させていただいたり、現地に行ったりはしています。個別に必要なものはやっているという状況です」(産業労働局企画計理課) そうした活動のなかで違反が発覚し、実際に協力金の返還に至った件数を尋ねると、「そのようなケースはまだありません」(同前)との答えだった。「疑いがあれば対処しなくてはなりませんが、すべてをすぐに確認するのは、人員的にもちょっと難しい。書類が中心の確認になっています」(同前) もちろん、行政がしらみつぶしに違反者を探すことに人員を割いたり、申請や審査などが煩雑になったりして、必要な人に給付が行き渡らなくなっては本末転倒だ。今のところは、申請する側の良心に委ねなられる部分が大きい現実もあるようだ。
2021.02.26 07:00
NEWSポストセブン
ネット世界の無責任さについて考察(左からザブングル松尾、加藤。時事通信フォト)
ザブングルにみるネットの手のひら返し「叩いていい人」認定の無責任
「人の噂も七十五日」。どんな噂であってもしばらくすれば消える、という意味のことわざだ。「叩いていい人」が次々と切り替わっていくネットの世界は、このことわざを体現しているのかもしれない。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、ネットでの「叩いていい人」認定の無責任さについて考える。 * * * ネットの手のひら返しというものは実に無責任である。「こいつは叩いてもいいヤツ」という空気が生まれたら徹底的に叩き、飽きるまで続ける。そして、次の叩いてもいいヤツ認定を受けた人間に移ってその人物を叩き始める。ここでも日本人は謎の「空気を読んで『叩いていい人を決める』」という同調圧力を発揮するのである。 2月1日のデイリースポーツ電子版にこんな見出しの記事が出た。〈ザブングル松尾が引退発表 「水神様」ファン沈む…「悲しい」「最後に特集を!」〉 お笑いコンビ・ザブングルの「じゃない方」である松尾陽介のことである。相方は「カッチカチやぞ!」で知られる加藤歩だ。 この記事に対するコメントには「松尾さんは、引退しても先輩達や芸人仲間が見放さないと思う。居心地の良い感じが出てる」など、松尾の引退を悲しむ声、ないしは40代になって大ブレイクをこれ以上するのが難しい以上、判断の妥当性を称賛する声、あるいはテレビに出ていた頃の松尾をホメる声が圧倒的に多かった。 だが、松尾は2019年に「反社会勢力への闇営業」問題で謹慎したうちの一人で、当時ザブングルは猛烈に叩かれた。その後、反省の意を示すために介護のボランティアをしたりするも、「偽善だ!」「介護を甘く見るな!」などと批判された。 しかしあれから1年半、世間の空気感はあの時「悪の総本山」的だった芸人の闇営業に一切の関心はなく、あくまでもコロナが最大の関心事になっている。あれだけ連日話題になった「闇営業」はどこへ行った? そして翌2020年初頭のネットでの最大の話題は「木下優樹菜がサッカー日本代表・乾貴士と不倫か? 2人の関係を特定するネットの“鬼女”とは?」というものだった。補足すると「鬼女」とは「きじょ」と読み、匿名掲示板・5ちゃんねるの「既婚女性板」に出入りする人々のことで、ネット上の情報の点と点を繋ぎ、疑惑を特定することに長けた人々のことを言う。 しかし、その後、コロナが感染拡大し、もはや木下優樹菜のことなど誰も気にしないし、木下については2019年秋に「姉が勤務するタピオカ屋を恫喝した」ことも覚えていない。完全にコロナの方が自分自身の人生に影響があるため、「闇営業」も「タピオカ」も「木下と乾の関係」もどうでもよくなっている。 ちなみに「闇営業」をした芸人についても、当時のネットでは、「誰を猛烈に叩くべきか?」という空気が少しずつ完成されていった。その結果、最も叩いて良いということになったのは雨上がり決死隊・宮迫博之である。最年長者であることに加え、過去に不倫がバレたことが原因だ。名も知らぬような若手芸人はむしろ吉本興業の待遇の悪さから闇営業に手を出さざるを得なかった、という同情的文脈で捉えられた。 ザブングルは闇営業芸人の中では宮迫、田村亮、スリムクラブに次ぐ知名度だったと思われる。だから苛烈に叩かれたが、コロナに熱心な今、引退宣言したら完全に許されたようだ。日本人、忘れっぽいな(笑)。【プロフィール】中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。近刊に『恥ずかしい人たち』(新潮新書)。※週刊ポスト2021年2月19日号
2021.02.08 16:00
週刊ポスト
飲食店に掲示された時短営業を伝える張り紙(イメージ、時事通信フォト)
1日6万円の休業協力金 「焼け太り」する飲食店もあれば「闇営業」も
 緊急事態宣言が再び発令されるにあたり、対策として営業時間の短縮要請が飲食店などに出されているが、その協力金をめぐって不満が爆発している。東京都は給付金の対象を中小事業者に限っていたが、18日に大手も対象にすると方針を転換。だが、この営業時間短縮要請でも、狙ったほど人出は減少していない。ライターの宮添優氏が、1店舗あたり1日6万円の支給について、飲食店主たちが考える本音を聞いた。 * * * 新型コロナウイルス感染拡大の第3波により、通常であれば仕事帰りのサラリーマンでごった返しているはずの東京・新橋の歓楽街は閑散としている。客引きや酔客で賑わっていた小径には人の姿もほとんど見られず、飲食店の看板からは灯が消え、シャッターは降りたままだ。緊急事態宣言に伴う、国や自治体からの「要請」の結果ではあるが、当然、全ての店が休業を受け入れているわけではない。「一律の協力金の話もあるが、うちは全く受け入れられない。今は看板を消して、直接問い合わせのあった客だけを入れる形で営業しています。闇営業? そうかもしれないですね。協力金をもらっても損する店と、焼け太りする店が出てきているのに、その実情すら報じられないんです」 新橋など都内の繁華街で複数の居酒屋を営む後藤昌志さん(仮名・40代)が不満を訴えるのは、緊急事態宣言下で営業時間を短縮する店に1店舗あたり1日6万円の休業協力金が支払われるという、政府が掲げた指針についてだ。基本的には、午後8時以降の営業の自粛などが求められているが、アルコールを提供する店で午後8時以降に営業できないというのは、収入の大部分を失うことに等しいという。一番の問題は「一律」とされたことだという。「うちの店は、一店舗あたり大体1日の売り上げが50万円以上で、満卓になれば40人以上入る規模の店ばかり。だから、1店舗あたり6万円をもらっても、家賃や人件費が上回り焼け石に水。ところが、同じビルに入る小料理屋は満卓で10人も入ればいい方で、スタッフも2人だけ、1日の売り上げは10万円よりもずっと下。だから何もしないで6万円だと、逆に得をするんです。都心でもこうだから、家賃の安い地方などはさらに『得』。これじゃあ納得できない」(後藤さん) 実際、緊急事態宣言中でも、後藤さんが経営する新橋以外の店を訪れる客は増え続け、1日30万円近く売り上げることもある。もちろん、売り上げの多くは午後8時以降の営業によって生まれるもので、都内某所の歓楽街にある別店舗は連日連夜の満席という盛況ぶり。売り上げが普通に営業していた昨年末頃を超え、そこで出た利益を他店舗の運営代やスタッフの賃金に回していると話す。「大手の居酒屋さんも経営体制を縮小させていますが、全く同じ理由ですよね。大手さんはコンプライアンス的にも厳しいから、政府や自治体の要請に逆らうことはできない。大手レストランチェーンの社長が厳しい口調で恨み節を言っていましたが、気持ちは痛いほどわかる」(後藤さん) この「一律協力金」という補償については、公平さを欠くなどという指摘が相次ぎ、野党は事業規模に応じて額が決められるべき、と反発しているが「焼け太りだ」と指摘される側の本音はどうかなのか。神奈川県横浜市内のスナック経営・森田和美さん(仮名・50代)が悔しさを滲ませながらいう。「1日6万円の協力金が頂ければ、確かに普通に営業しているよりも得をする可能性はあります。でも、今回一律にするな、不公平だと仰っているのは、大きな会社(チェーン)や、いつも客が絶えない人気店の方ばかりでしょう?」(森田さん) 森田さんの店は、横浜市内の歓楽街にある雑居ビルにある。客が6人も入れば満席で、コロナ以前でも1日の売り上げは10万円いけば良い方だった。昨年秋頃、コロナが落ちつき近隣店舗に客足が戻り始めた時も、森田さんの店には客は来なかった。狭い店は「危険」という風潮があり、いくら対策をしたところで、常連客からも「無駄だ」と見限られた。さらに、常連客のほとんどは中高年客。万が一、店で感染したら「死に直結する」と言って、誰も寄り付かなくなったという。「私たちみたいな零細店舗は、コロナ以前から厳しくて、銀行にお金を借りに行っても門前払い。コロナ対策をしたところでお客さんは戻らないし、そもそも店の存在価値自体、なかったんじゃないかなんてひどいことを言う人がいる。今は貯金を崩したり、借金をしてなんとか店を潰さずにいられるが、もう限界を超えています。協力金がもらえれば、なんとか潰さずに、コロナ明けまで絶えられると言うお店も多いはず」(森田さん) 協力金のあり方について議論すること、それが全く無意味と言うわけではない。しかし、誰かが多くもらっているからずるい、えこひいきだ、と言い合うのは、非生産的というしかない。「一律」に加えて、事業規模に応じた上乗せ金を、というような、もっと建設的な話は出てこないのか。 また、議論が長引けば長引くほど、生き伸びることができたはずの飲食店がバタバタと倒れていく。配る、と決めて、それから給付までに時間がかかるのであれば、零細店主や経営者によっては生殺しだ。そうならないよう、迅速な対応がとられることを強く望む。
2021.01.25 16:00
NEWSポストセブン
日本水商売協会代表「中傷、罰則ばかりでは闇営業が増えるだけ」
日本水商売協会代表「中傷、罰則ばかりでは闇営業が増えるだけ」
 緊急事態宣言は11都府県に拡大し、コロナ禍は1年経って正念場を迎えている。感染防止のためにテレワークや飲食店の時短営業が効果的なのはもちろんだが、それによって収入や職を失う人たちに対する補償や支援が不十分であることも衆目の一致するところ。【写真2枚】日本水商売協会代表理事、甲賀香織氏 なかでも「感染の温床」とやり玉にあがっている「接待をともなう飲食店」、つまりクラブやキャバクラなどの水商売は壊滅の危機にある。そうした店で客が支払う単価を考えれば、1日6万円の補償が焼け石に水であることは疑いない。そもそも水商売では午後8時開店の店が多く、「20時閉店」は休業と同じだ。感染防止が最優先のなか、声をあげることができずにいる水商売の苦境を、日本水商売協会代表理事、甲賀香織氏に聞いた。 * * * 感染防止の観点からは、大きな危機感を持っています。だから、2度目の緊急事態宣言については、事前に経営者たちと協議してきましたし、そうなったら時短ではなく休業しないとコロナは抑えられないだろうと考えていました。だから、みんなが納得して休業できる具体策を考えようと話し合いをしていたところでした。お店の換気状態など、対策の実態調査にもみんな協力してくれています。 ところが、国や自治体の対応は昨年4月の緊急事態宣言の時と変わらない。これでは業界内でも8時閉店を守る店がある一方で、こっそり営業する店も出てくるでしょう。アンダーグラウンドな店や、そこで働く人が増えてしまいます。働く人を守るには、コロナ対策を最大限しながら営業するしかないのも事実なのです。 かつての「ザ・ホステス」みたいな煌びやかな生活をしている人は、とっくにこの業界から身を引いています。いま残っているのは、給料がうんと安くなっても、ここで食べていくしかないという人たちです。お店で稼げないならと、生きるためにパパ活やギャラ飲み、売春などを選ぶ人も出てくるかもしれません。 そもそも、営業時間が短くなれば、その時間にお客様は集中しますから、密集度はむしろ高くなります。補償もなぜ一律なのでしょうか。家賃が5万円のところも300万円のところもあるのに。家賃の何割とか、納税額から補償を決めるとか、何か策がないと休めないところが出てくるのは仕方ない。家賃300万円のお店には女の子も多く所属していますから、1日6万円もらってもどうしようもないんです。現場を見ないでルールだけ押しつけられているように感じてしまいます。 これでコロナ特措法を作って取り締まるというのは納得できません。私たちもコロナ対策には協力したいし、闇営業が増えるような状況にはしたくない。違反した店を公表するといっても、おそらく膨大な飲食店を一斉に調査することなどできないでしょうから、大きい店で違反しているところを見つけて、見せしめにするだけでしょう。それでまた水商売に対するバッシングが起きて、たくさん閉める店が出て、多くの男女が路頭に迷ってアングラなところで稼いでしまう、という連鎖が起きるでしょう。ギャラ飲みなどは「無店舗型のキャバクラ」のようなものですから、感染対策などどんどんいい加減になっていく。店名公表は感染防止に逆行しています。 昨年の4月、5月には1日に5通くらいは罵倒するメールが来ていました。「お前たちに人権はない」とか。いまはマシになりましたが、事務所に大きな段ボールが届くと、ちょっとどきどきするんですよ、何が入ってるのかな、と。それでも法人が盾になっていれば、働いている人たちに直接、中傷がいくよりはいいですけどね。 感染症を抑えるには、なによりまず現場を知ることが大事だと思います。私たちは国や自治体を批判したいのではなくて、協力してコロナを克服したい。ウイルスには風営法なんか関係ないのですから、これまであまり水商売のことを知らなかった行政の方たちももう少し業界のことを知っていただいて、一緒に効果的な対策を作れればうれしいです。
2021.01.21 19:00
マネーポストWEB
入江慎也が語るあの騒動「人脈で失敗したが人脈に救われた」
入江慎也が語るあの騒動「人脈で失敗したが人脈に救われた」
「友達5000人」という幅広い人脈を持ち、芸能界でも売れっ子になったお笑いコンビ・カラテカの入江慎也さん(43才)。しかし闇営業騒動により芸能界を去ることに。その後、ハウスクリーニングのアルバイトを経て今年7月、清掃会社「ピカピカ」を立ち上げた。人脈がどう変化したのか、セカンドキャリアで感じる思いなどを入江さんが語った。――吉本興業から契約解除後の自粛期間中、どんな毎日を過ごしていた?入江:ぼくが起こしてしまったことで、たくさんの人の人生を変えてしまい、どうしていいかわからない状態が2か月くらい続きました。毎日のように報道されて、ただただ本当に申しわけなく、これから人生どうしていこうと悩んでいたとき、相方(矢部太郎・43才)と相談しながら今後のことを真剣に考えて、清掃会社で働こうと決めました。――宮迫博之さんや山本圭壱さんなどのように、YouTuberになろうとは思わなかった?入江:しようかとも考えたんですけど、向いていないなと思って。インスタグラムやTwitterなどSNSと相性がよくないので、YouTubeも向いてないと判断しました。いまだに「清掃YouTuber」として活動しないのかとよくすすめられます。でも、再生数を伸ばす自信が全然ないです(笑い)。 あとは、リアルに時間がなくて。今は自分の会社を大きくして、セカンドキャリアを考えている人たちを応援できたらいいなと思っているんです。今、ぼくもセカンドキャリアなので、いつかは、そういう人たちの受け皿になりたい。それしか考えていません。――相方の矢部さんとはどんな話を?入江:矢部は高校の同級生で、友達としても相方としてもとても大切な存在です。自粛期間中は励ましてくれたし、働いたほうがいいとアドバイスしてくれました。「地に足つけて、自分自身が納得できる仕事がいいんじゃないか」と言われました。――カラテカは解散しない?入江:解散しようという話にはなりませんでした。吉本を解雇されてすぐ、矢部から「カラテカ矢部を名乗って活動していくよ」と言われました。本当に申しわけない気持ちでいっぱいになりました。 芸人活動については、今は何も考えられません。いつかはまた2人でネタをしてみたいなという漠然とした思いはあります。でもそれは、清掃会社の社長としてであって、芸人としてではないですね。まだまだずっと先のことですけどね。1年半も離れると、自分が芸人をやってたのが不思議な感覚になります。 最近、講演会に呼んで頂いて、たまにセカンドキャリアについて話をさせていただくんですが、会場で笑いが起こると「ああ、やっぱり気持ちいいな」って思います。芸人を目指したのは、人を楽しませたいという思いからですから。でも、同時に、お客さんに笑ってもらうことは清掃でもできるとも思うんです。――セカンドキャリアで、得たもの、失ったものは?入江:芸人時代にやってきたことのすべてが生きています。たとえばコミュニケーション力は芸人時代に培いました。あとは先輩にたくさん飲食店に連れていっていただいたので、おいしいご飯屋さんを尋ねられると答えられます。するとすごく喜んでもらえる。そういうのも全部セカンドキャリアで活きてるなと思って。前の仕事にも意味があると思っています。一方で、失ったものは信用です。一度失った信用は取り戻すのに時間がかかります。今はそのために精一杯、努力しているところです。――騒動のあと、人間関係に変化は?入江:ありがたいことに、変わっていません。清掃業のオファーをくれる人もいます。今田耕司さん、山本圭壱さん、スピードワゴンの井戸田潤さんなども清掃で呼んでくださって、YouTubeで動画を流してくれました。そのチャンネルを見た人からの依頼が増えました。 先輩芸人のかたがたは、ありがたすぎて言葉になりません。どうやって恩返しすればいいのか……。今田さんはYouTubeの撮影以外にも、昨年末にも清掃で呼んでくれましたし、相方の矢部も、昨年11月にエアコン清掃で呼んでくれました。 とはいえ、仕事の依頼はほとんど一般の方ですよ。遠方も多いです。先日も山梨に行ってきました。交通費を払ってまで、「力になりたいから」とわざわざ呼んでくださる。本当に嬉しいです。また、企業さんから、家庭用洗剤 “White Man”を監修させて頂く機会を頂いたりと、仕事で毎日を忙しくさせて頂いていることが、とてもありがたいです。――山本さんの放送では、感動したという声が多数ありました。入江:はい、本当にありがたかったです。今も、たくさんの芸人の先輩方、同期、後輩のみんなに支えられています。松村邦洋さんは、「どんな病院に行くよりも心がスッキリするから」と、相田みつをさんの詩と日本酒を送ってくださいました。別の事務所の先輩ですけど、ずっとお電話もいただいていました。小籔千豊さんは、謹慎メンバーと共に解雇になったぼくにも、お肉や高級素麺を送ってくださいました。ほかにも、ずっとお世話になっている放送作家の大先輩が、毎日のように連絡をくださいました。経営されている店の冷凍餃子もずっと送ってくださって。こんなに応援していただけるんだ、と感動しました。 田村淳さんは、「大人の小学校」というオンラインサロンを運営しているのですが、そこに1回目のゲストとして今年の7月に呼んでくださり、ぼくと亮さんと淳さんでトークさせていただきました。ロンブーさんには本当にご迷惑をかけたのに……。そのお気持ちが、とてもうれしかったです。――なぜ入江さんは、そこまで愛されているのだと思いますか?入江:自分で言うのもなんですけど、とにかく一生懸命なにかをやっているだけなんです。昔からやってきたのは、呼ばれたら断らずに行くこと。でも脇が甘かったから、ああいうことが起きてしまったわけですが…。人脈で失敗したけど、今また自分を救ってくれているのも人脈でした。――もし過去に戻れたら、自分に言いたいことは?入江:発端は7年前の闇営業騒動ですが、自分でも全くわかっていなかったので、戻ってもやりようがないんですよね……。ただ、脇が甘かった自分を注意しに行くしかない。毎日誰かと飲んでいた自分。誰とでも写真を撮っていた自分に、「気をつけろ」って言いたい。 やっぱり、人を巻き込むということが、どれだけ大変なことかを本当の意味でわかっていなかった。事務所を通さない営業で呼ばれてお金がもらえるなら後輩の生活にとってもいいと思っていました。だけど、それは正しくなかった。でも、そのときは、本気でよかれと思ってやっていたので「間違ったことだぞ」と言いたいですね。【入江慎也(いりえ・しんや)】1977年4月8日生まれ、東京都出身。1997年、高校の同級生だった矢部太郎とお笑いコンビ・カラテカを結成。2019年6月、闇営業騒動で所属していた吉本興業から契約解除。現在はコンサルティング会社イリエコネクション、清掃会社ピカピカの代表取締役を務める。撮影/黒石あみ 取材・文/小山内麗香
2020.11.20 07:00
NEWSポストセブン

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