2014年12月29日、武富島のコンドイビーチで
自宅リビングには笑顔の奈緒さんの写真が飾られている。
「以前は、写真に向かって『助けて、どうしたらいい?』と、疑問形で悩み相談をすることが多かったのですが、いまは、息子の成長や楽しい出来事を報告することが増えています。毎日話しかけるのは、悲しみを引きずっているからではなく、自然体での行動。写真の中ですが、こんなふうに笑ってくれているのは、すごく幸せだなって思います」
一昨年は住吉大社へ七五三参りに行った。ここは、結婚式を挙げ、お宮参りをした場所だ。
「頼もしく育った、はかま姿の息子を、ようやく連れて行くことができました。思い出が強すぎて行けなかった場所に、息子がいたから行けたんです。これからも思い出の場所に息子を連れて行ってあげたいですね」
息子と一緒に、妻ができなかったことを全力で楽しみ、妻の笑顔の横に、新しい笑顔の写真を加えていきたいそうだ。
【プロフィール】
清水健/1976年生まれ。読売テレビ『かんさい情報ネットten.』のメインキャスターを務め、「シミケン」の愛称で親しまれる。2016年4月「清水健基金」を設立し、代表理事に。子育てをしながら講演活動を行っている。著書に『112日間のママ』『笑顔のママと僕と息子の973日間』(ともに小学館)。
※女性セブン2021年4月1日号