国内

コロナワクチン 注射部位の痛みには鎮痛剤で対処してOKなのか

接種を終え、15分間、経過観察する高齢者たち(時事通信フォト)

接種を終え、15分間、経過観察する高齢者たち(時事通信フォト)

 65才以上の高齢者を対象とした、新型コロナウイルスワクチンの接種が4月12日に始まった。するとさっそく、全国の自治体には接種予約の申し込みが殺到した。

 無事に予約に成功し、ワクチン接種をするとなった場合、何に注意すべきなのだろうか。いよいよやってきたワクチン接種の前日、絶対にしてはならないのは深酒だ。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんはこう話す。

「二日酔いの状態で接種すると、吐き気や気分不良、頭痛などの症状が飲酒によるのかワクチンによるのか区別がつかず、対応が遅くなります」

 接種会場に車を運転していくのも避けた方が無難だ。

「接種後に筋肉痛が生じて、人によっては腕が上がりにくくなったり、動かしづらくなるケースがあります。当日以降に痛みが強くなりハンドル操作が難しくなるので、接種翌日の運転も避けた方が無難です」(一石さん)

 副反応を防ぐため、ワクチン接種前にイブプロフェンやアスピリンなど市販の鎮痛剤をのむことはNGとされる。米・ボストン在住の内科医である大西睦子さんが説明する。

「それらの薬がワクチンにどのような影響をもたらすか不明のため、米疾病対策センター(CDC)はワクチン接種前の鎮痛剤の服用をすすめていません」(大西さん)

 精神状態にも気を配りたい。不安が強いときや体調不良時にワクチンを接種すると、交感神経が反射的に興奮して血圧が下がるなどアナフィラキシーと似た症状である「血管迷走神経反射」が生じる可能性がある。

「そのため接種会場ではなるべく安静にすること。当日までの体調管理にも気をつけてほしい」(一石さん)

 接種した後は穏やかな生活を心がけたい。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広が解説する。

「基本的に接種前の日常生活を続ければ大丈夫ですが、飲酒や激しい運動は血流を促進させて炎症が強くなる恐れがあるので避けるべきです。42℃以上のお風呂に長時間つかったりサウナに入ると、血管を広げるので、当日はがまんしてほしい」

 インフルエンザなどほかのワクチンと同様に、注射した部分はこすらないようにする。

 もし、発熱や痛みがあった場合は、接種前と同様に市販の解熱鎮痛剤などの使用は避けるべきなのだろうか。

「のんでも全然かまいません。実際、接種した医師でのんでいる人がいますので、大丈夫です」(上さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン