国内

ワクチン会社から謝礼を受け取っていた番組コメンテーター医師の実名

ワクチン会社と専門家の関係性は…(イメージ。時事通信フォト)

ワクチン会社と専門家の関係性は…(イメージ。時事通信フォト)

 テレビで連日、コロナワクチンの有効性についてコメントをする医師たち。ワクチン接種を待つ視聴者にとって、専門家の発言は判断を左右する重要な情報だが、気になるデータが存在する。

 NPO法人「医療ガバナンス研究所」と探査報道メディアの「Tansa」は、共同で「製薬会社から医師個人に支払われた金銭」をデータベースとして公開している。医療ガバナンス研究所の調査責任者である尾崎章彦医師が言う。

「医療者(医師)が処方する薬の売り上げが製薬会社の収益の大部分を占めている。両者の関係性について透明性を高める必要があると考え、作成しました。製薬会社がホームページで公開している医療者への支払い情報を基に、金額を調査した」

 製薬会社が医療機関や医師に支払う謝礼は、「研究開発費」「学術研究助成費」「原稿執筆料等」「情報提供関連費」「その他の費用」に分類されるが、尾崎医師らが着目したのは、病院を通すことなく医師個人に渡される「原稿執筆料等(講演料や新薬開発のコンサル料)」だ。

 そうした金銭を受け取る医師たちには、テレビでコメンテーターとして活躍する専門家もいる。

 本誌・週刊ポストが確認すると、「2020新型コロナ関連専門家・テレビ番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)の上位10人のうち4人がワクチンメーカーから謝礼を受け取っていた。

 一番金額が多かったのは、昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師(出演本数1位)だ。

 すでに公開されている2016年度(337万9300円)と2017年度(286万3811円)、未公開の2018年度分(90万3690円)を合わせると、3年間でファイザーから約714万円、アストラゼネカからは11万1370円(2017年度)、ジョンソン・エンド・ジョンソンの製薬部門であるヤンセンファーマからも5万5685円(2017年度)を受け取っていた。

「コロナ前」のものとはいえ、製薬会社から謝礼を受け取っていて、客観的なコメントができるのか。二木医師に質した。

「全部講演料で、肺炎球菌のワクチンに関する講演をファイザーさんから頼まれることが多かった。昨年医療現場をリタイアしてからは、ほとんど講演をしていません。今はワクチンに対する不安が必要以上に大きくならないよういろんな情報をお伝えするように努めている。特定のメーカーの肩を持つことはありません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト