シティポップってよくわからないけど、洋楽が好きだった日本のアーティストが始めた音楽みたいな感じじゃないかと思うんです。とてもゆったりしていて軽快。それでいて風が通り抜けるような、押しつけがましくないところが魅力かな。
5、6年前からは、私のライブに若い人たちが来るようになって、少しだけブームを感じています。
私はいまの音楽をあまり知らないので比較はできませんが、いまの音楽は鼓膜に届くけど、昔の音楽は心に届く。この違いがあるんじゃないかな。作り方なのかな。いまの若者たちは、耳で聴こえているだけでいいと思っているのかもしれません。
うちの5才の孫は、松田聖子ちゃんとユーミンが大好きなんです。彼女たちの歌は、子供の心にもしっかり届いているんでしょうね。
【プロフィール】
庄野真代(しょうの・まよ)/1954年、大阪府生まれ。1976年デビュー。歌手・作曲・執筆・公演活動などのかたわら、NPO法人を立ち上げ、音楽活動を通した社会貢献活動を展開。『子ども食堂しもきたキッチン』を主宰している。デビュー45周年コンサートを2021年10月9日(土)に開催予定。CD11枚、DVD1枚が入ったスペシャルパッケージ『庄野真代BOX』も発売予定。
取材・文/北武司
※女性セブン2021年5月20・28日号