家族葬の手順とかかるお金の目安
一方、葬儀や告別式の「斎場・式場利用料」は、施設の設備による違いのほか、会場の大きさ次第で変わるので注意が必要だ。前出の吉川氏が指摘する。
「まず声をかける人数を葬儀社に伝えて、それに見合った広さと規模で見積もりを取ることが重要です。そうすることで無駄を省けます」
参列者が減れば斎場の規模が小さくでき、食事の準備も少なくて済む。ただし、注意したいのは「葬儀後の香典」だ。
「訃報を後になって知った知人から香典や花などが送られてくることがあります。そうすると、香典返しの準備等で思わぬ手間がかかることも。そうならないように、事前に親子間などで声をかける人のリストを共有しておきたい」(吉川氏)
“なぜ知らせてくれなかったのか”と知人から後で言われることも多いという。
「訃報を伝えたうえで、『このご時世ですから、葬儀は家族だけで行ないます』と添えれば、無理に参列しようとする人は少なくなります。ただし、家族以上に故人を慕う人もいると思うので『最後のお別れをしたい』という声は大切にしてほしい」(吉川氏)
※週刊ポスト2021年6月11日号