国内

ワクチンを打ったら「ノーマスク」でOKか? 医師の見解「まだ早い」

厚労省は新型コロナワクチンの接種に関わる症状の報告を義務づけている(時事通信フォト)

ワクチンを打ったからひと安心…とはいかないようだ(時事通信フォト)

 政府は7月下旬をめどに、新型コロナウイルスのワクチン接種を済ませたことを公的に証明する、いわゆる「ワクチンパスポート」を発行する方向で動いている。

「当面は国内での使用に限られますが、いずれは海外旅行など、他国との往来の際にも活用される見込みです」(全国紙記者)

 ワクチン接種が進むなか、“接種さえすればコロナ前の生活に戻れる”と思っている人もいるようだが、それはまだ早い。接種が終わり、ワクチンパスポートを手にしたからといって、やってはいけない「NG」は意外とたくさんあるのだ。

 まず注意したいのが、接種直後の行動だ。

飲酒は控える

「接種当日の飲酒や激しい運動などは、副反応が強く出る恐れがあるので控えましょう。また、1回目を接種しただけで獲得できる、ウイルスを不活化する抗体の量は人によってばらつきがあります。よって、引き続き、感染対策を緩めないでほしい」(血液内科医の中村幸嗣さん)

 接種後、どれだけ経てばコロナに感染しにくくなるのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広さんが解説する。

「1回目の接種後、2週間ほどして少しずつ効果が出始め、3週間以上あけて2回目を接種してからさらに7日間経って、ようやく充分な免疫を得られます。ワクチンを打ったからといって、すぐに完璧な免疫を獲得できるわけではないのです」

ノーマスクはまだ早い

 ワクチンを打ったらすぐにお見舞いに行きたい、そう思っている人も多いだろう。現在も、病院や介護施設での面会は厳しく制限されている。上さんはこう説明する。

「2回目を接種してから7日経てば問題ないでしょう。しかし、コロナに感染すると重篤になる可能性が高い人がいる病院や、家族に高齢者がいる人は、接種後も引き続き控えた方がいいですね。マスクの着用義務を解除したアメリカでさえ、マスクを外してはいけないといわれているのが、病院や介護施設です」

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