「美誠ちゃんにとって、延期は相当なダメージだったそうです。練習への向き合い方も変わってしまいました。そんな美誠ちゃんを立て直したのが松崎コーチです。練習方法を変えてみたり、休みの日にはアウトドアに誘うなどして、気分転換を図ったそうですよ」(前出・伊藤家を知る卓球関係者)
東京五輪が始まってからも、個人戦の準決勝で敗れて、3位決定戦を前に意気消沈する美誠に、松崎コーチは言葉をかけた。
「『次の試合は決勝だよ』と、冗談半分で言ったそうです。信頼関係のない相手からそんなことを言われたら、腹を立てるでしょう。しかし、美誠選手は、『そんなこと思えないでしょ』と笑顔で返したんです。軽口を叩き合うことでリラックスし、3位決定戦で勝利を収めたのでしょう」(全国紙記者)
そこにあったのは、親子のような絆だった。
「4~5年前だったと思いますが、お母さんが『籍は入れないけど事実婚というような形です』と関係者に説明をしていました。いまはどのような関係なのかはわかりませんが、“三人四脚”であることに変わりはないようです」(別の卓球関係者)
大阪市の自宅近くの住民に話を聞いた。
「大阪に来たばかりのときはよくお見掛けしましたけどね。いまも時々ここに帰ってきてしばらくしたら出かけるという生活みたいです。遠征とかも多いですからね」
美乃りさんの母、つまり美誠の祖母に、「美乃りさんと松崎コーチの関係」について聞いてみたところ、意味深な返事が返ってきた。
「まあそれはねえ、私にはあんまり答えられないわね。そういうことは、恥ずかしくてね。うふふふふ」
美誠の所属先に聞いてみたが、期日までに回答はなかった。世界の頂点に立った美誠を支えたのは、卓球が結んだ“新たな家族関係”だった。
※女性セブン2021年8月19・26日号