コロナ感染によって5人が入院した一家
家族に災難が続いたことで、山口は再びスピリチュアルな世界を頼ったのだろうか。だが、気になるのは、冒頭のタイタンにかかってきた“警告の電話”である。Aさんの元教え子が語気を強める。
「Aさんが運営する学校で行われている『霊力覚醒プログラム』の授業料は、年間で150万円。でもその実態は『宿題』という名のメールが来るばかりで、レッスンらしいことはしてもらえない。そのため、授業料の返金を求める生徒が何人も出てきたのですが、資金不足を理由に返金してもらえず、金銭トラブルが起きているんです。
いまでは、彼の霊能力者としてのパワーにも疑問を感じる生徒が増えています。勾玉などの高額アイテムの販売も『霊感商法』だと指摘され始め、何人かの生徒が集まり、『被害者の会』が立ち上がったとも聞きました。
そんな中、山口さんのAさんへの心酔ぶりが噂になったのです。止められるのは夫の田中さんしかいないと考えた被害者の1人が、電話をかけたと思われます」
Aさんに話を聞くため、彼の自宅を訪れた。インターホン越しに対応したAさんは、山口とは「会ったことがありません」と答え、さらに、学校の存在さえも「私は(学校を)やっていません」と語るのだった。前出の山口の知人が呆れるように言う。
「2人は確実に連絡を取り合っていたのに、Aさんがそんな嘘をつくなんて不可解です。もっとも警告の効果があったのか、もえさんはAさんとは、もう会っていないそうです。いま彼女はAさんに頼ったことを反省して、“私はスピリチュアルの世界にまったく興味がない”“勾玉も買っていない”と言っています。目が覚めたのならいいのですが」
人の弱みに付け入る悪徳霊能力者は、野放しにできない。
※女性セブン2021年9月23日号